今年5月のリニューアルオープン以降、様々なタイトルに関する新情報や興味深い開発の舞台裏など、意欲的な更新が続けられているUbiblogですが、昨日新たに「Watch Dogs」向けに用意された新しい内製エンジン“Disrupt”にスポットを当てた記事が公開され、リアルなゲーム世界を支える技術や要素に関する興味深い情報が明らかになりました。
今回は、UbisoftのシニアプロデューサーDominic Guay氏が本エンジンにおける3本の主柱として挙げた“ダイナミズム”と“インパクト”、“接続性”に関するディテールをまとめてご紹介します。
- Watch Dogsに動力を供給する為に生み出された“Disrupt”は、Ubisoft Montrealが担当した内製エンジンで、4年以上に渡って開発とテスト、トライアルが続けられてきた。
- “Disrupt”エンジンの最も表層的なレイヤーは、ダイナミズムとシミュレーションシステムに占められる。ゲーム内のシカゴでは市民が自動車を運転し、電気、水、風といった要素がシミュレートされ、全てが互いに反応しあう。Guay氏は例として以下のような状況を挙げている。
- 雨が降り出した場合、市民は傘を取り出し、濡れたサーフェイスが光源を反射する。
- 風向きを調整すれば雨やゴミが舞う方向も変化する。
- 雨に濡れた落ち葉やゴミは水分によって湿り、重みを増して沈むように描写される。
- 全ての市民にそれぞれの衣服シミュレーションが適用されており、強い風が吹けば彼らは自身のジャケットを固く締める。また、Aidenがポケットに手を入れる単純な行動を実現するために多くの時間が費やされた。
- これらの例が単なる“ディテール”に過ぎないと説明したGuay氏は、自動車事故のような出来事が広範囲に影響を及ぼす波及効果を持つと述べ、事故による渋滞に巻き込まれクラクションを鳴らす市民や、何が起こっているか確認するために自動車から車外に出る市民が存在する一方で、事故によって怪我を負う市民や、通報する見物人など、これまでのビデオゲームには前例が無い規模のリアリズムを提示する。
- Watch DogsにはAidenに対するNPCの反応を左右するモラルシステムが実装されているが、これは単なる善悪のメーターではなく、プレイヤーに対する都市全体の反応に大きな影響を与える。プレイヤーが多くの市民を殺害すれば、彼らはAidenが何かの行動をする度に警察へと通報し、メディアによる発見頻度も増加する。
- ゲーム内のシームレスなオンライン要素と接続も“Disrupt”エンジンの重要な柱の1つであり、マッチメイキングやローディング、オンラインのゲームを開始する為に待つ必要はない。
- 他のプレイヤーがオンラインで動作するために必要なアニメーションや物理演算、AIも常に準備された状態でゲームが動作するが、多数のプレイヤー(或いはAiden)が無造作に周りを走り廻るような没入感を損なうオンライン特有の現象からは切り離され、コントラクトを受理した場合にのみゲーム内に登場する別のプレイヤーはシカゴ市民として描かれる。これにより画面上に2人のAidenが登場するような事態は発生しない。
- また、ストーリーミッション中はこのマルチプレイヤー要素が無効となり、重要なシーンでハッカーの心配をする必要はない。
- 現世代機と次世代機の両方に対応する“Disrupt”エンジンは両世代で同じゲーム経験をもたらすことを可能にしているが、世代間の差として、通りを歩く市民の数や、シェーダー、風や水のシミュレーション、パーティクルや大気の表現といった例が挙げられている。
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