様々な技術革新やイノベーティブなアイデア、そして通信インフラの整備でどんどん先鋭化していく近年のゲーム達、遊ぶ方はいいですが、作る方はたまらん大変だろう事は容易に想像が付きすぎて逆に怖いくらいです。
色々な事が出来るようになった近年のゲーム開発の状況なのに、なんだか見たことあるぞこれというのはよくある事、むしろそうじゃない物を見つける方が大変だったりもします。と言う訳で、最近よく目にとまるデベロッパの都合いやトレンドを挙げ、なぜそれをデベロッパは愛するのか!真相を究明しようじゃないかという、意義があるのかないのかよくわからないTOP7!!!
結構な辛辣な内容で構成されており、書いている方もはらはら気が気ではありませんが、あんまり手厳しい物にはフォローを入れつつ進行していきたいと思います。それでは張り切ってどうぞ!
なぜ最近の主人公たちは一様に40過ぎのタバコが似合うベテランのちょい悪そうな親父たちばかりなのか!ネイサン・ドレイクしかりウルヴァリンしかり。マーカスはちょっと格好いいはぁはぁ。
えー置いといて、とりあえず明白なのはこれらのシリアルにウイスキー注いで朝食にしかねないような彼らは、繊細な機知をそなえて理知的に抑制された温度的にもクールなキャラクターを作るより扱いが遙かに楽である事です。ちょい悪げに斜に構え、自己主張を少なめに、時には感情で時に損得で行動を決める彼らはデベロッパからすると、いかようにも動かせる便利な駒と言えるでしょう。
[典型的な症例]:Alex Mercer (Prototype)
Prototypeで主人公を務めるAlex Mercerは生体実験で遺伝子をいじられたミュータントで、体が変形するわ変身するわ、落ちても死なないわでもう善悪とかあまり関係なくとにかく暴れる暴れる。変形変身する上に人の記憶なんかも取り入れる事ができて、その上本人には記憶が無いときた!こんなに弄りやすいキャラクターは確かに居ない。
こういう弄りやすいキャラクターに渋いしわがれ声を充てたらあっという間にそれっぽい主人公像の出来上がりです。
なぜデベロッパ達はこれらを愛するのか?色んな理由を付けて登場人物達の様相がいかにゲームの中で自然な成り立ちであるのかを説明する機会をよく見かけます。しかしその実、本当の理由は顔のアニメーションを簡単に出来るからです。或いは作らなくてよい。というわけで彼らの顔に蓋をしてとっとと他の仕事を始めるのが良い事です。追記しておくと髪の毛やそのアニメーションなどはもっての他です。
[典型的な症例]:アルタイル (Assassin’s Creed)
彼は暗殺者なので誰かに気付かれたら大変なので、いつもフードをかぶっています。Ubisoftも次の様話しています。「フードは良い物だ」
Assassin’s Creedネタが続きますがやはり以降の作品に与えた影響は計り知れません。BLINKもバルクールボタン的なフューチャーを入れてきたのも記憶に新しい所。メジャーどころの作品では本当にゲームのキャラクターとは思えないようなリアルな動きをする人達が増えてきています。恐らくこれはもう無くならない物で、キャラクターが移動する事の一つオーソドックスな方法として浸透していくのかもしれません。
[典型的な症例]:inFAMOUS
主人公のコールは電気の源とする超能力を持っており、ホバーリングが出来て……なのにバルクール!それはもう指が壁に吸い付いているかのようにどこでもよじ登ります。せっかくすごい超能力者なのにスパイダーマンとまではいかなくとも、もうちょっとクールな代替手段があったのではないか!でも割とあの感じはおもしろいので良いのかなぁとも思います。
ミドルウェアとしては大成功を収めたUnreal Engine 3、もう本当に手取り足取りサポートがされているので、今までの開発とは全く違うレベルで簡単にUE3的なルックスを作る事が可能です。
Gears of Warが所謂”UE3なルックス”を実現して、それ以降数年間はそっくりさん達のオンパレードだった事は確かに否めません。ダーティでほこりっぽくて、濃い汁ぽい何らかでテッカテカにコーティングされたアーマーなどなどなど……。もちろんこれらの成功と開拓が様々な事の推進力になっている事は疑いようがありません。
[典型的な症例]:Damnation
原文では例としてDamnationが挙げられており、こっぴどくこき下ろされている訳ですが、そこはもともと……UTのMODコンテストの入賞作品なんだから許してあげようよという気がしないでもありません。2005年度のコンテスト入賞からパブリッシャーが付いてメジャータイトル化>リリース後、あんまりのクオリティの低さに海外サイトから酷評の嵐>デベロッパを務めたBlue Omega EntertainmentではDamnationの開発スタッフを全員解雇というエクストリームなフルコンボを叩き出しました。確かにそういった事も踏まえれば、症例としては最高のタイトルであると言えます……。
夜中にもくもくと作業を進める開発者、色んな事が不毛に思えてくる彼の頭の中は飢えた中二ゲーマーと同じタイプの悪臭を放ち始めます。彼は叫ぶ「オープンワールド・F……PS・ァアドベンチャー・恋愛……MMO!!!!」アイデアは面白くとも一度試したらもうやらないだろうと言うのが落ちという場合が多いです。
[典型的な症例]:MAG
256人対戦を実現するMAGは個々のユーザーから見るとFPSでもあるが、舞台としてそれを見るとRTSの様にもなる。そしてまたMMOのようでもあるのも事実です。
気まぐれなゲームデザイナー達ほど自分で墓穴を掘るのが好きな人種はいません。Silicon KnightsのDenis Dyack氏の高説や、モリニュー氏の魅力的なプレゼンテーションに私たちは確かに期待に胸を膨らませて彼らの作品の完成を待っています。
しかし多くのデベロッパ達は誇大広告と失望と懐疑の結晶である作品を産み出すと共に、その後の動きをスムースに進めるためさらにしゃべり続ける事になるのです。
[典型的な症例]:ピーター・モリニュー
ここ数年は大きな成功が続いて、名実共にビッグなプロデューサーになったモリニュー氏ですが、基本的に昔からビッグ・マウスと言えばこの人!と言ってもいいくらい調子の良い人です。さらにどんな大風呂敷を広げても可愛くて憎めないそのキャラクターが全てを帳消しにするという完璧超人。こういった可愛さが、例えばジョン・ロメロに備わっていたら……今の歴史はまた違ったのかもしれません。
そういえば当サイトでもgamescom開催まで毎日追いかけてお知らせしたLionhead Studiosのティーザーもゲバラ!ロベスピエール!リンカーン!等を経てチャーチル!いやほんとにどんな革命的な歴史に名を残すようなサプライズが出てくるのか!(前日はPS3slimでしたし)と思ったら普通にFable 3だけ、ずこーっ!いや確かにFable 3は素晴らしい!革命的!是非プレイしたいし、今後が楽しみでしょうがありません。doope!でも頑張って追っかけていきます。しかし何か釈然としない気持ちを抱えながら、それでもモリニュー氏がにこにこと「どう?Fable 3すごく面白そうでしょ?」とイノセントに笑っていると、ああまぁ細かい事はいいっか!という清々しくある気すいません途中から只のラブレターになってしまいました。もう次だ次!
※注意!以下の文章は原文を意訳した物です。
— 原文ここから —
気持ちのこもってないタイトルをお金の為にリリースして、それからどうしますか?簡単です!続編を作ると良い。最後にリリースしたゲームの同じエンジンを利用してそしてデザインやアートのパーツを流用、キャラクターは映画化にほりこんで下さい。ちょっとゾンビを足して、あと派手な爆発を加えたら、すぐ素敵な支払日が来ます!
この悪臭を放ったタイトルを購入し続けているプレイヤーがお金を払っていると考える場合、これは単純に開発者のせいだとはしにくいです。
誰ですか!?まだ真・三国なんちゃらを買ってるのは!
[典型的な症例]:Halo 3: ODST
私たちはHalo 3: ODSTがどれくらい良い物か知りませんが、会計四半期の売り上げを満たすために市場に押しつけられている騒々しい商標物続編の充填物だと言う事は知っています。
— 原文ここまで —
恐わっ!よくここまで書いたものだと感心し……辛口ぶったぎりすぎて紹介する事すら恐ろしい。チキンで申し訳ありませんが、どうか筆者の意見で無い事を改めてここで断りを入れる事をお許し下さい。
とは言え確かにあるある!ともうなずける物が多く見られるのも確かです。年々その開発の規模や関わる人数、そして市場の巨大化なども絡んでどんどん複雑化するゲーム開発の現場、様々なのっぴきならない状況は遠くから見ていても意外とはしばしから感じるものです。
どうか今後の技術革新が開発者もユーザーも双方が幸せになりますように……今はただ祈るばかりです。
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かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
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