ゲーム産業には映画のスター監督に会って感激する類の人達が余りにも多い、Ken Levine氏が断ずる

2010年10月20日 17:09 by katakori
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Ken Levine

BioShock: Infiniteで全世界の度肝を抜いたKen Levine氏率いるIrrational Games、氏はBioshockを始めLooking Glass時代のThief: The Dark ProjectやSystem Shock等、今も多くのリスペクトを集める重要タイトルに携わってきました。元々映画のシナリオライターを志していた氏らしく、手掛けたタイトル達には物語による力強い駆動力が盛り込まれている事でも知られています。

そんなKen Levine氏がdevelopのインタビューで”とある”有名な映画監督とゲームを共同開発する申し出を断った事を明らかにし、ゲーム産業には映画のスター監督に会って感激する類の人達が多いと断じています。

Ken Levine氏はなぜ多くのゲームデザイナー達がこれを望むのか理解できないと発言。2つの強力なクリエイティブリードを持つ事にどういう意味があるでしょうかと疑問を呈し、私が映画監督にゲームを作る事を助けて欲しいと考え、彼らの映画を私が助けたいと望む事自体が不思議だと加えています。

しかしゲーム産業には映画のスター監督や大作と関わる事に対し、まるでスターに会って感動するファンの様な面持ちで取り組む人達が多く存在する背景に、ゲームが娯楽分野における二軍チームとして見なされていると感じる感覚があると述べ、この感覚が前述の舞い上がる様な状況を産み出していると判断しています。

さらにKen Levine氏は映画との関係も深いゲームのカットシーンについても言及、昨今のゲーム産業が大量のカットシーンにいささか取り憑かれている状態にあると発言しています。そして氏はIrrational Gamesのゲームが持つ物語がとてもユニークな物であると述べた上で、自身が手掛ける作品において物語性はゲーム性に比べ重要ではないと断言しています。

氏は、映画とゲームの2つのメディアが完全に異なる言語で構成されていると述べ、自身が手掛けるゲームでカットシーンを極力抑える理由がこの言語の差による物だと発言。「その道を下っていく事は危険だ、ゲームの焦点はプレイです」「[私たちは600時間のカットシーンを持っています!]だから何?」と現在のカットシーン偏重のゲーム産業を揶揄。映画のシナリオライターを目指していた氏はライターにとって”かさ”を増やすのはイージーな仕事だと述べ、「コンテンツを作る事は簡単です。しかし今やインタラクティブな欠片の全てを俯瞰し、十分に省く事、それこそがデザイナーの本当のチャレンジです」と、素晴らしいタイトルを手掛けてきた自身の哲学を語りました。

先日にはギレルモ・デル・トロ監督がゲーム開発に乗り出す事の明らかになり、映画のゲーム化或いはゲームの映画化が花盛りな状況が続いています。しかしこの組み合わせで成功したタイトルは実際の所皆無とも言え、版権物タイトルとして金字塔を打ち立てたBatman: Arkham Asylumの開発に於いても、如何に映画を意識しないかが重要なポイントだった事が明らかにされています。国内でも似た状況がしばしば見受けられる事もあり、この組み合わせが氏の語る通り意味の薄い物か、それとも黄金律の発見が果たされるのか、今後も続く両者を組み合わせたコンテンツの結果が楽しみです。

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