いわゆるハリウッド化が顕著なモダンなAAAシュータージャンルの構造やビデオゲーム的文法の問題と限界を、ジョゼフ・コンラッドの代表作“闇の奥”にインスパイアされた優れたストーリーテリングと圧倒的な暴力、驚くようなアイデアでプレイヤーを正面から打ち据え、文字通りここ数年で最もハードな問題作として成功を収めた“Spec Ops: The Line”ですが、本作のクリエイティブディレクターとリードデザイナーを務めたCory Davis氏と、初代Tomb Raiderのコアデザインを手掛け、ララ・クロフトとシリーズの成功に深く貢献したToby Gard氏が新たなインディースタジオ「Tangentlemen」を設立し、初の作品として実存的かつ超現実的な旅を描くホラータイトル“Daedalus”の開発を進めていることが明らかになりました。
Tangentlemenは、“Yaiba: Ninja Gaiden Z”の開発を担当したSpark Unlimitedのスタッフが集う新スタジオで、前述した2人のクリエイティブディレクターを含め、多くのAAA開発に従事した以下のようなベテラン開発者達が参加しています。
- Cory Davis氏、クリエイティブディレクター/リードデザイナー:Spec Ops: The Lineのクリエイティブディレクター兼リードデザイナー、Yaiba: Ninja Gaiden Zのリードデザイナーを務めた
- Toby Gard氏、クリエイティブディレクター/リードデザイナー:初代Tomb Raider(他シリーズタイトル複数)とララ・クロフトのクリエイター、Yaiba: Ninja Gaiden Zのゲームディレクターを務めた
- Rich Smith氏、アートディレクター:Modern WarfareシリーズとTitanfallのアーティストで、Yaiba: Ninja Gaiden Zのアートディレクターを務めた
- John Garcia-Shelton氏、ゼネラルマネジャー:Call of DutyシリーズやMedal of Honor、Yaiba: Ninja Gaiden Zの元プロデューサー
- Brandon Popovich氏、デザイナー:Yaiba: Ninja Gaiden Zの元デザイナー
- John Swift氏、アソシエイトプロデューサー:Yaiba: Ninja Gaiden Zの元レベルデザインプロデューサー
今のところ、新作に関する具体的なディテールは明らかにされていませんが、Toby Gard氏は現在のビデオゲーム開発分野におけるインディーシーンの爆発的な成長がAAAタイトルの開発コストの高騰に絡む“クリエイティブな淀み”によって生じた結果だと説明し、予め決定されたマーケティングの範囲内で満足出来ないオーディエンスが存在するという確信の下でクリエイティブなリスクを背負いスタジオを設立したと説明。さらに、Cory Davis氏はスタジオの解法が一般に期待されるようなものではないと述べ、作品が強い意思表示と現状に対する挑戦を伴う奇妙なもの、或いは不合理なゲームで、テーマ性やストーリー、デザインにおいて極度な表現を特色とすると説明しています。
暗い人間の暗部を突き付けたSpec Ops: The Lineの誕生に大きな役割を果たしたCory Davis氏と、ビデオゲーム分野のポップカルチャー的アイコンとなったララ・クロフトを生んだToby Gard氏が一体どんな新作を手掛けているのか、今後の続報が楽しみなスタジオがまた1つ誕生したと言えそうです。
PC | PlayStation 4 | Xbox One | Wii U
PlayStation 3 | Xbox 360 | PS Vita | DS
Mobile | Movie | Rumor
Culture | lolol | Business | Other
RSS feed | About us | Contact us
かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
おこめ( Twitter ):メシが三度のメシより大好きなゲームあんまり知らないおこめ。洋ゲー勉強中。