先日、第1弾のMPテックテストが無事終了し、2週目の開催に向けた改善や新コンテンツのラインアップをご紹介した「Titanfall 2」(タイタンフォール2)ですが、新たに本作のリードエンジニアJon Shiring氏が公式サイトを更新し、初週のMPテックテストから得られたフィードバックやバックエンドの成果、2週目の開催と今後の改善について興味深いディテールを明らかにしました。
また、ゲームディレクターSteve Fukuda氏がShacknewsのインタビューに応じ、続編の開発にあたってオリジナルから変更が加えられた要素やそのアプローチについて言及しています。
■ Jon Shiring氏が報告した第1回MPテックテストのフィードバックや成果、今後の改善について
- 今回のMPテックテストは、ゲームのローンチに向けてサーバインフラのストレステストやスケーリング、ハンドリングの確認を行い、スムースなローンチの実現を目的としたもので、初回の開催を経て、何十種にも及ぶ未知の問題を発見し、個別にこれを解決しているとのこと。
- MPテックテストは、承認プロセスに絡み6月時点のビルドを利用したもので、初回のテストを通じて得られたフィードバックや問題には、一部既に本開発側で修正済みの項目も含まれている。
- Dedicatedサーバについて:“Titanfall 2”は、大手のクラウドとベアメタルを併用する英Multiplayの複合的なサーバインフラを利用しており、世界中で数千規模のサーバを動的にスケーリングさせつつ運用し、問題が生じた場合は、別のデータセンタへとゲームを速やかに移動させる機能を特色としている。Jon Shiring氏は、こういったシステムを利用することで、第1回のテスト中に生じたネットワーク攻撃を切り抜けることが出来たほか、マッチメイキングやスピードを含め非常に満足な結果が得られたと強調している。(※ なお、東京やオーストラリアなど一部地域のマッチメイキングには問題があった)
- 本編のローンチ時には、さらに多くのデータセンタと新サーバが導入されるとのこと。
- バックエンドサービス“Stryder”について:Respawn Entertainmentは“Titanfall 2”の運用にあたって、“Stryder”と呼ばれる独自のバックエンドサービスを用意しており、2秒で約2万4,000マッチを確実に成立させる、非常に速いマッチメイキングを実現したとのこと。第1回テストの運用開始には一部で問題が生じたものの、既に幾つかの改善が適用されている。
- 新機能として導入された“Networks”については、テスト期間中に20万のNetworkが作成され、何千人ものユーザーがパーティ作成やチャット、招待、Happy Hourなど、多彩な機能を利用したとのこと。
- 第2回MPテックテストの開催について:26日から28日にかけて第2回のテストが実施されるが、2週目の目標はオンラインの同時接続プレイヤー数を急増させることにあるとのこと。なお、第2回MPテックテストの開始は26日PDT午前9時/GMT午後4時(日本時間の27日[土]午前1時)からとなる。
■ Steve Fukuda氏が語った“Titanfall 2”マルチプレイヤーのデザインコンセプトや改善について
- 初代のフィードバックから生まれた“Titanfall 2”マルチプレイヤーの改善について:初代のローンチを経て、外部やファン、リサーチ等から得られた最も多かったフィードバックは、コンテンツの量が十分ではないというもので、続編開発にあたって、より多くのコンテンツ導入に臨んだとのこと。
- さらにSteve Fukuda氏は、改めて行われた内部テストを通じて、初代のゲームプレイが非常に心身を疲弊させるだけでなく、著しく無秩序だったと説明。これがプレイヤーの意図しない死亡時など、失敗に対するプレイ内容の具体的な改善方法や、適切なアプローチ、異なるやり方の学習を困難にしていたと語った氏は、直接的な原因として、初代の移動が非常に速かったことを挙げている。これに伴い、“Titanfall 2”はほんの僅かにスピードが遅く調整され、空中から敵を狙うことが以前よりも容易になったと説明している。
- また、初代の混沌を緩和すべく、ロードアウトにおいてプレイヤーの目的に合わせた選択をより容易に実現する改善をもたらしたとのこと。(パイロットのアビリティ選択による外観の変化が顕著な例と思われる)
- マップデザインのアプローチについて:“Titanfall 2”のマップ開発にあたって、高さの扱いにスイスチーズ効果(※ リスクや事故回避、安全性の確保に絡むデザイン手法の1つで、様々な危険要因を1つのレイヤーとして捉えた上で、個別の問題を単純化し、“穴の開いたチーズ”のような完全ではない現実的な対応策を何層にも重ねることで全体として穴[事故]を塞ぐアプローチを指す)を考慮に入れたと説明。(タイタンやパイロット、パルクールアクションなど、とかく要素が多いことから)複雑化しがちなマップのコンセプトを単純化し、ある瞬間を切り取った場合にプレイヤーが考慮すべき標準的なパスを左/中央/右のレーンのみとなるよう構造を整理し、マップの理解を容易にすることで、より予測可能な環境をもたらし、前述した混乱を軽減させたとのこと。
- クロスプラットフォームプレイについて:Steve Fukuda氏によると、ローンチ時にクロスプレイを実装することはないものの、今後クロスプレイを考慮あるいは取り組む可能性が0ではないことを明らかにしている。
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