コロナウイルスの影響下で収録された初代マフィアのテーマ曲に焦点を当てる「マフィア コンプリート・エディション」の新たな開発映像が公開

2020年9月24日 12:53 by katakori
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「Mafia」

9月25日のローンチがいよいよ目前に迫る初代Mafiaの完全リメイク「マフィア コンプリート・エディション」ですが、新たに2Kが国内外の公式サイトを更新し、新型コロナウイルスの影響下で行われた初代“マフィア”の象徴的なテーマ曲の収録に焦点を当てる興味深いメイキング映像を公開しました。

ソーシャルディスタンスを保つため、全員が集まるフルオーケストラの収録を断念し、なんとパート毎に分散して録音を行った大変な制作の様子が確認できる最新映像と、ミックスのアプローチやフォーリーサウンドの収録を含むサウンド開発の詳細を解説した最新情報は以下からご確認ください。

『マフィア コンプリート・エディション』のサウンドエフェクトと音楽の制作

『マフィア コンプリート・エディション』の音の風景の制作と新型コロナウイルスの影響下での録音作業について開発者がお話しします。

豪華なビジュアルや拡張されたゲームプレイに加えて、『マフィア コンプリート・エディション』の1930年代の雰囲気を忠実に再現するには、サウンドデザインと音楽は不可欠です。しかし、ゲーム業界全体が新型コロナウイルスの影響を受ける中、『マフィア コンプリート・エディション』の音声は様々な困難を乗り越えて、今までに無い作業環境の中で完成させる必要がありました。Hangar 13のスタジオ音響監督のマット・バウアーと『マフィア コンプリート・エディション』の作曲を担当したジェシー・ハーリンはこれらの困難を克服しながら当初想定していた音の風景を実現するために、様々な工夫を凝らす必要がありました。

『マフィア コンプリート・エディション』の楽曲のほとんどは2019年の夏にナッシュビルとプラハで録音されました。「チームにとっては曲の一部の録音を、初代『マフィア』の曲が録音されたプラハで行うことが重要でした」とハーリンは言います。「弦楽器はプラハで、またパーカッション、木管楽器、金管楽器はすべてナッシュビルで、録音は分散して行いました」その後、これらの曲は、ゲームプレイやカットシーンに重ねられる楽曲へとミックスされました」

しかし、一番最後に録音された曲が一番重要なものでした。それはオープニング映像のもので、初代『マフィア』の作曲家であるヴラディミール・シムーネク が作曲した記憶に残るオープニング曲を完璧に再現したものです。「ファンに愛されている初代『マフィア』の曲を、ファンの皆様のために、新鮮な形で新たな演奏で収録したかったんです」とバウアーは言います。録音はチェコ共和国で2020年3月に行われる予定でしたが、ちょうどその頃に新型コロナウイルスの流行が始まって世界中に広がり、外出規制が敷かれました。新たなソーシャルディスタンスのルールが設定されたために、全員が集まってフルオーケストラのレコーディングを行うことはどう考えても不可能でした。

「Mafia Trilogy」

「私はブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団に連絡して、コンサートホール内で距離を離して、一度に数人ずつ録音を試みたいと、普通ではあり得ない依頼をしました」とバウアーは振り返ります。数人の演奏者を集めてスタジオ内の席の場所を細かく記録しておき、曲の各パートを正確に録音することで、あとから音楽のジグソーパズルのように組み合わせて完全なオーケストラに聞こえるようにしました。「通常なら録音は半日ほどで終わりますが、この録音方法をとったため、期間は3日間に延長されました」とバウアーは言います。「録音が終わったとき、後からミックスされるトラックは全部で200以上になりました。結果が大成功となるか大惨事となるかは予想のつかない実験でしたが、私たちは自信を持って取り組みました。ブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団が素晴らしい演奏を披露してくれたので、私たちは可能な限り良い音になるようミックスすることに努めました」

『マフィア コンプリート・エディション』のラジオで聞ける正式にライセンス許諾を受けた楽曲に加えて、ハーリンの新たな楽曲によってオリジナル楽曲の数は2倍を超えて、2002年の初代『マフィア』では合計39分だった音楽が、リメイクでは合計84分におよぶこととなりました。「このプロジェクトを始めた当初、ハーリンにはオリジナルの楽曲をまるっきり再現しようとしないで欲しいとお願いしました」とバウアーは言います。「特に過去の楽曲を記憶していて好きなファンのために、その一部を含めたかった一方で、同時にハーリンには新たな聞き手に向けた、自由に作曲する幅を提供しました。彼は楽曲の中に初代『マフィア』の楽曲の一部を巧みに散りばめています」

「新たな楽曲がストーリーや世界に与える意味について、時間をかけて心を配るように努めました」とハーリンは言います。「私は観念的なレベルで何でも考えすぎるくらいに考えるタイプの作曲家なんです。楽曲は19世紀末のロマン主義時代のクラシックの影響を大きく受けています。サリエリやモレロ、フランクのように19世紀末に生まれた者たちは、1930年代に入ってもその時代の末期の感覚を持ち続けていたはずだと考えました。それを楽曲に音楽的に反映させたかったのです」

「Mafia Trilogy」

これらの楽曲はフルオーケストラで使われるクラシックの楽器がすべて使われていますが、ハーリンは一部の楽曲にいくつかの画期的なサウンドも忍び込ませました。よく聞くと、マンドリンや東ヨーロッパの伝統民謡で使われることが多いツィンバロムと呼ばれる打弦楽器が使われているのが分かるでしょう。「ツィンバロムはシーンの緊張感を高めたいときにとても効果的なんです」とバウアーは言います。

音楽だけでなく、特にフォーリーなどの効果音も新型コロナウイルスによって大きな影響を受けました。フォーリーとは「登場人物が周囲の物に触れたときに発生する音」のことだとバウアーは言います。「例えば足音、服の衣擦れ、手で何かを拾ったり、触れたりしたときの音などです。フォーリーの録音セッションが60%ほど完了したところで新型コロナウイルスの流行による規制が始まったので、高品質な録音をいかにして時間内に終わらせるかが新たな課題でした」Hangar 13のオーディオチームはフォーリーの録音ではいつも Skywalker Sound を利用していました。「私たちも含めて、大勢がスタジオ施設から在宅の環境への移行を始めていました」とバウアーは言います。「私たちのチームの優秀なフォーリーアーティストであるシェリー・ローデンは直ちに自宅をフォーリーの舞台へと変えて、スコット・カーティスは自宅からリモートアクセスで巧みにエンジニアエンジニアとしての仕事に対応してくれました」

新型コロナウイルスの影響で理想的な作業環境ではなかったものの、バウアー、ハーリン、Hangar 13の音響チーム、そして彼らに協力したすべての演奏家が力を合わせて困難を乗り切りました。「新型コロナウィルスの影響に関わらず、結果には満足していますし、チーム全員がプロ意識を持って困難に挑戦し、決して諦めなかったことをとても誇りに思います」とバウアーは言います。今週末に『マフィア コンプリート・エディション』が発売の際には、こうした苦労の末に出来上がった楽曲をぜひ実際にお聞きになってみてください。「ゲームがプレイ可能になる日時」の記事で発売スケジュールの詳細をご確認いただけます。

情報元及びイメージ:Mafia

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