9年ぶりとなる公式YouTubeチャンネルのプロフィール画像更新に端を発する復活の噂を経て、昨晩放送されたEA Play Live 2021にて、遂に完全リメイクが正式にアナウンスされた「Dead Space」ですが、Motive StudioがFrostbiteエンジンを利用しPS5とXbox Series X|S、PC向けに再構築する待望のリメイクに大きな期待が掛かるなか、MotiveのシニアプロデューサーPhilippe Ducharme氏とクリエイティブディレクターRoman Campos-Oriola氏がIGNのインタビューに応じ、新生“Dead Space”がもたらす体験と開発について興味深いディテールを明らかにしました。
■ 次世代技術を駆使した新たな「Dead Space」体験
Roman Campos-Oriola氏によると、リメイク版の開発はVisceral Games(初代の開発時はEA Redwood Shores)が手がけたオリジナルの開発アセットを参照した上で、全てのアセットをゼロから再構築しているとのこと。
これは、ビジュアルやサウンド、ゲームプレイに関わる全ての要素に及び、オリジナルテクスチャの高解像度化や3Dモデルのハイポリ化といった流用はなく、全てのアセットを文字通り作り直し、アニメーションについても新規の撮影が行われます。
また、完全な再構築に当たって、PCとPS5、Xbox Series X|Sの最新技術を活かした没入感と体験の向上が図られており、来る新生“Dead Space”はスタート画面からエンドクレジットまで、(高速なSSDにより)プレイヤーの体験をローディング等で一切中断させない完全にインタラクティブかつシームレスな体験がもたらされるとのこと。
Philippe Ducharme氏は、“Dead Space”がそもそも60~100時間プレイするような作品ではないことを前置きした上で、リメイクで目指しているのが「コントローラーを置きたくないと感じる没入感、没頭しすぎてトイレに行くことを躊躇し、一気にプレイしてしまいたい」と思うようなものだと説明しています。
■ 名作サバイバルホラーのDNAを継承するリメイクのアプローチ
Roman Campos-Oriola氏は、“Dead Space”リメイクにおいて重要視したのがオリジナル独自のルックを再現できるかどうかだったと説明。SF的な外観でありながら、全てがざらざらして汚れているような、あらゆるものが長い間使い込まれてきたと思わせる、薄汚れた工業的外観を細部まで表現することがまずは肝要だったと伝えています。
今回公開されたインエンジンフッテージによるティザー映像は、このアトモスフィアを伝えるベンチマーク的なもので、制作にあたっては(前述の通りテクスチャの解像度を上げて、ポリゴン数を増やすような対応ではなく)コンセプトアートやオリジナルのデザインを参考に、“Dead Space”のDNAに沿った感覚を宿すためにボリューメトリックエフェクトやダイナミックライティングを追加することで、目標とする雰囲気を伝えるために必要な要素が加えられたとのこと。
また、Philippe Ducharme氏は、同様のアプローチとして全ての音を忠実に再現した上で、3Dオーディオによる没入感の向上と体験の拡張を図っていると説明しています。
さらに、Roman Campos-Oriola氏は“Dead Space”の象徴的な要素である四肢の切断メカニクスを進化させたいと伝えています。
■ 過去の失敗から学ぶ“Dead Space”リメイクの改善
両氏は、Motiveがオリジナルの体験を再現することに注力している一方で、ゲーム性やストーリーにおいて本来あるべき初代のコンセプトを具体化するために、過去シリーズの要素やビジネス的な取り組みにおける失敗を顧みることで、幾つかの改善をもたらすと説明。
具体的な取り組みとして、三作目に導入されたマイクロトランザクションをリメイクに導入しないこと、“Dead Space 2”以降の出来事を考慮したストーリーの改善、“Dead Space 2”の無重力空間要素を応用するゲームプレイの洗練、“Dead Space”コミュニティから得たフィードバックの積極的な取り込みと対応といった要素を挙げています。
SFサバイバルホラーの名作「Dead Space」が帰ってきます。Motive Studiosが1から再構築し、さらに奥深く没入感が増した体験をお届けします。Frostbiteゲームエンジンと次世代機の能力を活用。オリジナル作を損なうことのない形でビジュアルを忠実に再現し、ゲームプレイの改善を実施しています。「Dead Space」はPlayStation®5、Xbox Series X|S、PCでお楽しみいただけます。
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