今年の6月、アメリカで子供向けのメディア監視や自主規制を進める団体PTC(Parents Television Council)が、Best Buyに対しMレーティングのゲームタイトルのパッケージを子供達の手が届かず視界に入らない高い場所に設置するよう要求した事をお伝えしましたが、新たにPTCがESRBのレーティングが機能していないと強い批判を明らかにしました。
これはPTCが発表した最近のレポート”action alert”に記された物で、PTCはGameStopやToys R Usなど米国中の14の店舗に12~16歳計109人の買い物客を派遣したところ、56%のKマート/シアーズ店舗でMレーティングのゲームを購入でき、33%のBlockbuster店舗で同様にMレーティングタイトルを購入出来たと報告しています。
PTCはこの結果を以てESRBのレーティングが実に酷く機能しない物だと評価していますが、PTCの総合的な調査結果は2008年に行われた調査結果から大きな改善が果たされた数値を示している事なども指摘されています。
このレポートに対しESRBのEliot Mizrachiディレクターは公式声明において、ESRBのレーティングが厳格な物である事を強調した上で、PTCの調査方法やその結果が疑わしい内容であるにも関わらず、彼らが偽装した事実はむしろESRBの有効性を明らかにしたと発言しています。
いよいよ11月2日から合衆国最高裁判所にて、カリフォルニアが2005年に作成した暴力ゲーム販売規制に関する州法が合衆国憲法修正第1条に記された信教、言論、出版、集会の自由、請願権を犯す違憲な物か判断が下すための口頭弁論が開始されます。
今回のPTCのレポートはこの裁判を意識した物とも言えそうですが、裁判が近づき多方面から大きな注目を集めるこういった規制の問題がどういった着地を見せるか、裁判の動向に注目です。
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