先日から業績の不振に伴い240名規模の大型レイオフも報じられ内外から心配が寄せられている「THQ」の2012会計年度における第3四半期の業績報告が昨晩行われ、先日フランチャイズ展開の中止が明らかになった“uDraw”関連のビジネスが予想以上に大きな打撃を与えていることが明らかになりました。
まず、今期の総売上は前年同期の3億1460万ドルから若干の低下が見られる3億540万ドルとなっていますが、当四半期の損失は前年同期の1490万ドルから3倍強に及ぶ5590万ドルに膨れあがっています。
この状況についてCFOのPaul J Pucino氏は同社がリリースしたコンソール向けのタブレット型デバイス“uDraw”本体と、関連ソフトウェアを始めとするキッズ/ファミリー向けのカジュアルタイトル群のセールスが著しく期待値を下回ったことを挙げており、Q3報告直前にリリースされた四半期セールスの概要ではBrian Farrell氏がHDコンソール向けに開発された“uDraw”が2011年におけるWii版の成功とHD版への高い期待値にも関わらず、HD版がハードウェアとソフトウェア共に期待値を大きく下回ったと説明しており、Q3の結果に最も大きな影響をもたらす原因になったことを示唆しています。(※ Wii版“uDraw”については以前の四半期業績報告にてハード/ソフト共に好調が伝えられていました)
Paul J Pucino氏は“uDraw”が無ければ今四半期の純利益は2倍を超える規模になっていただろうと語っており、先日同社のCEOを務めるBrian Farrell氏がuDrawについて語った“不運にも我々は間違っていた”との発言を裏付ける結果となりました。
こういった状況に加え、先日大きなシフトが明言されたコアタイトルへの注力が示す通り、カジュアル部門以外の業績は先日からの報道ほど酷い状況では無く、NPDが行った最新の発表に見られた市場シェア5.4%の現状と北米で5番目に成功するパブリッシャーとの評価がマッチする状況となっています。
今回の四半期業績報告では、好調なコアタイトル部門のハイライトとして“Saints Row: The Third”の380万本出荷がこれまで同社が所有するIPローンチにおいて最大の記録を達成した事が報告されており、昨今のビデオゲームビジネスにおける主要な柱となりつつあるデジタル販売も倍に近い成長が見られる結果となっています。
また、THQは今後の業績回復を担う存在として2013会計年度以降の豊富なタイトルラインアップを前面に打ち出しており(※ タイトルの詳細は先ほどの紹介記事でご確認を)、昨今まことしやかに登場が噂される次世代コンソール機の登場にまで言及し、新しいプラットフォームが登場後すぐに新フランチャイズを開始する準備があると今後の意気込みを明らかにしています。
若干心配な状況にあるMetro: Last LightやW40KMMOに関する情報は後ほど改めてご紹介しますが、一先ずuDrawの影響が予想を超える規模だった事も判明し、先日からの心配な状況は若干だけ払拭されたとも言え、今後の豊富なコアタイトル達を成功させ、遂に株価が58セントにまで下がった今回のピンチを何とか脱して欲しいところです。
なお、THQは体制の再構築に伴う240名規模のレイオフにより一般管理費が6000万ドル程度縮小され、キッズゲームフランチャイズの中止により1億ドル近い予算の縮小が可能と見ており、現在幾つかの契約の終了と交渉を進めていることが報告されています。
また、退職金などを伴う再構築の費用は合計で1100万ドル程度に達すると見られており、3月までにほとんどの整理が終わる予定となっています。
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