先日良好なセールスを記録し大手メディアから高い評価で迎えられたBioWareの人気RPGシリーズ最新作「Mass Effect 3」ですが、表出する好評価とは裏腹に、ユーザーからの評価はシリーズにとって非常に重要な内容が描かれた有料DLCの初日リリースや、DLCデータがディスクに同梱されているとの情報、そして賛否両論を巻き起こしているマルチエンディングの内容などを理由に、混迷を極めた状況が続いています。
参考:Mass Effect 3の現状を現すMetacriticのMetascoreとユーザースコア比較
このような状況の中、プレイヤー側における大きな議論を呼んでいるのがエンディングに関する問題(※ DLCについては苛烈な批判のみが紛糾中)で、両極に振り切れた今作のエンディングに多くのプレイヤーがこれまで2作で進めてきた“選択”はなんだったのか、或いは内容が極端すぎるといった意見が多く挙げられ、先日ちらりとお知らせした通り、ファン有志によるエンディング変更を求める大規模な請願署名運動がスタートしています。
ローンチ直後から大きなうねりを見せているこの運動ですが、この手の動きの多くが所謂ファンボーイ的なお祭りイベントに終始する中、今回の請願運動ではそういったお祭り的な炎上のイメージを払拭したいとして、賛同する有志に対し、病気の子供達への寄付でお馴染み“Child’s Play”への募金を募るChipInページ(※ 寄付を募るソーシャルサービス)をオープン。今回の誓願がファンコミュニティによって駆動される“ポジティブ”な運動であることをアピールしています。
前代未聞の動きと言える今回の寄付を伴うBioWareへの誓願運動ですが、サービス開始後早くも27,000ドル(約224万円)が集まっており、ファンの主張が決してネガティブな批判だけではないことを明確に示しています。(※ ChipInでの募金は4月11日まで開催)
Mass Effect 3のローンチ後、Day1DLCとエンディングの問題で紛糾していた今回の問題ですが、BioWareのスタッフがインタビューなどで逆ギレ気味の見解を示すなど、火に油を注ぐような言質も飛び出しさらに激化するかと思われましたが、今作の開発を率いたお馴染みCasey Hudson氏がようやくDigital Trendsのインタビューに登場し、今回の問題について言及しました。
Hudson氏は今回のエンディングが多少の論争が起こることを視野に入れた計画だったと明言。氏はMass Effect 3が人々に忘れ去られる作品であってほしくなかったと語り、そこにキャラクター達の生死を含む進退や、次に起こるであろうこと、そして両極を描いたエンディングについてファンが議論を交わすこともMass Effectという“物語”の刺激的な一部だと語り、今後も人々に語り継がれる物語であるために必要な決定だったとの見解を示しました。
しかし、前述したファンの運動など、あまりに紛糾した今回のローンチはBioWareにとっても予想を超える展開だったのは間違いない様子で、エンディングやストーリーに関する決定がBioWareにとって重要だったことを前置きし、今後常にファンからのフィードバックに耳を傾け、それを解釈し、正しいことを試みて実行するだろうと語っています。
そして、既に大きなマルチプレイヤーとシングルプレイヤーに関する新コンテンツの準備が存在していることを明言した氏は、これらのデザインにファンからのフィードバックが大いに反映されるだろうと説明し、実際にタリとギャレスのロマンスがファンからのフィードバックによって実現したものであることを強調しています。
類を見ない展開となったMass Effect 3のローンチですが、改善を望むファンの運動とBioWareの取り組みが巨大な騒動を経て良い解決へと転じることになるか、国内版のリリースも含め、今後の動向に注目しておく必要がありそうです。
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