昨日予定通りに開催を終えた”D.I.C.E. Summit”ですが、イベント3日目に北米セールスの統計などでお馴染みの調査会社NPDのアナリストAnita Frazier氏が登壇、”Entertainment in the Marketplace — a snapshot of consumer behavior today and trends for the near term”(短期間における今日の消費者行動及びトレンドのスナップショット)と題したプレゼンテーションを行い、2011年にゲーム産業が成長傾向にあるとの予測を発表しました。
まず、Frazier氏は現在のゲーミングトレンドについて以下の様な調査データを提示しています。
- 最近の研究では、13歳以上の米国人の内59%がビデオゲームをプレイし、1週当たり少なくとも5時間をプレイに費やす
- ゲーミング週間は6歳程度で始まるのが典型的
- アメリカ全世帯の74%がインターネットアクセスを持ち、その内の71%が高速な接続
- ソーシャルゲームユーザーの3分の1がゲームを初めて経験する
- ソーシャルゲームユーザーの22%がコンソールゲームとソーシャルゲームの両方をプレイする
- 4分の1の消費者が毎月新しいゲームを購入する
- 消費者が2010年に新しいゲーム(物理メディア)の購入に費やした金額の合計は54から56億ドルで、今も新しいゲームの購買は最大のシェアを持つ
この調査結果は先日お伝えしたD.I.C.E. Summitの基調講演でBruce Shelley氏が発言していた、ソーシャルゲームが別のゲームへのゲートウェイを果たすとの内容を数字で裏打ちする内容でもあり、昨今言及されるシーンの多い新たなユーザー層の掘り起こしが重要な鍵となる事は間違い無さそうです。
そしてFrazier氏は2011年のゲーム産業が成長する理由として”7つの理由”を挙げそのプレゼンテーションを終えました。
- 1:景気の改善、消費者がゲームに費やす金額が増加
- 2:モバイルの成長、そしてスマートフォンデバイス普及の強い突破力
- 3:DLCやソーシャルゲーミングなど、近年継続するデジタル販売チャンネルの成長
- 4:デジタル上での衝動買いを可能にするブロードバンド普及の突破と、ダウンロード時間を短くする接続性の改善
- 5:モーションコントローラーの登場による、ゲーム販売促進の可能性
- 6:より没入型の経験を可能にする3D立体視ゲーミングが3DSのリリースで実現
- 7:消費者層ではない向こう側へのゲーム紹介による収益(※ 原文では本来ゲーム内広告やバイラルを指す”Advergaming”の記載が用いられていますが、被紹介者への言及がある辺り、昨今見られるレコメンドなどを含む物と予想されます)
以上、北米のゲーム産業の統計調査を長年手掛けてきたNPDが描く2011年は、各社の戦略を裏打ちするソーシャルゲーミング層の掘り起こしによる産業の顧客数のベースアップにある様子。さて、事情が色々と異なる日本市場が迎える2011年はどのような物になるか、この北米の状況や予測を踏まえておけばまた違った側面が見えてくるかもしれません。
PC | PlayStation 4 | Xbox One | Wii U
PlayStation 3 | Xbox 360 | PS Vita | DS
Mobile | Movie | Rumor
Culture | lolol | Business | Other
RSS feed | About us | Contact us
かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
おこめ( Twitter ):メシが三度のメシより大好きなゲームあんまり知らないおこめ。洋ゲー勉強中。