“Middle-earth: Shadow of War”や“Star Wars Battlefront II”といった人気タイトル向けの採用を経て、ESRBやPEGI、Ukie、イギリス政府まで、その是非を巡る見解を発表する事態となっているルートクレート問題ですが、新たにベルギー政府の賭博委員会が「Star Wars Battlefront II」と「オーバーウォッチ」の2作品について、それぞれのルートクレートがギャンブルに相当するかどうかを見極める調査に乗りだし話題となっています。
これは、ベルギーのTV局VTMが報じたもので、ベルギーは1999年に認可を得ていない“運に左右される賭博”を禁止しており、VTMのインタビューに応じた賭博委員会のディレクターPeter Naessens氏は、“Star Wars Battlefront II”と“オーバーウォッチ”が運に依存するゲームであれば、これは賭博に相当し、(ベルギーでは)認可を得る必要があると説明しています。
今のところ、調査結果とその進捗は不明ながら、ギャンブルと認定された場合には、パブリッシャーが罰金を支払う可能性が生じるほか、場合によってはベルギー国内で販売禁止に至る可能性もあるとのこと。
これまで、ESRB(政府機関ではない)はこういったルートクレートがゲーム内コンテンツの提供を常に保証する、収集系のカードゲームに近いものだとして“ギャンブルには相当しない”との見解を発表していたほか、欧州のPEGIはギャンブルを定義する権限を持たないとして、欧州の賭博委員会の判断に従うと説明。
市民の署名に応じコメントを発表したイギリス政府は、国の賭博委員会と共に調査を開始し、子供の保護を強調。ビデオ規格委員会(VSC)とPEGI評議会がレーティング基準の改訂を視野に入れた議論を進めているとアナウンスしていました。
余談ながら、オーバーウォッチについては中国市場を含む一部地域でアイテムの出現率を明記し、ギフトの制限(※ ギフト機能を利用したルートボックスの現金販売を防止するための施策)を設けているほか、Blizzard EntertainmentのMike Morhaime氏はオーバーウォッチのルートボックスが外観アイテムのみを扱うため、各所で議論が紛糾するルートクレート問題には属しないとコメントしていました。
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