圧倒的な完成度のサイバーパンク世界が遂にお披露目された「サイバーパンク2077」の“TGS 2019”吹替版実機デモレポート

2019年9月17日 13:17 by katakori
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「Cyberpunk 2077」

週末に開催された“TGS 2019”にて、日本語吹替版による実機デモの本格的なプレゼンテーションが行われた期待作「サイバーパンク2077」ですが、当サイトもホール8の巨大な特設ブースにお邪魔し、50分に及ぶプレゼンテーションを実際に見てきました。

という事で、今回は特設ブースで上映された驚くべきハンズオンデモの内容と幾つかのディテールをご紹介します。今回のデモンストレーションは、先だって公開された“2019 ディープダイブビデオ”の本格的なプレイスルーに相当するもので、ストーリー展開については過去の情報や前述の映像から十分に類推可能な内容ではあるものの、幾つか軽微なネタバレが含まれますので気になる方は十分にご注意下さい。

参考:ハンズオンデモのハイライトをまとめたディープダイブビデオ
「Cyberpunk 2077」
多くのファンが詰めかけたブースの様子、120名近く収容できる巨大なシアターが用意されていた
「Cyberpunk 2077」
ブースには世界初のお披露目となるYAIBA KUSANAGIの素敵な実物大レプリカも、格好いい!
「Cyberpunk 2077」
ブースは限定版の外箱と同じくナイトシティの超大型建造物をモチーフにしたものであることが分かる
ここではSAMURAIの楽曲が大音量で流れていて最高だった

デモの気になるディテールをご紹介する前に、まずはプレゼンテーションの全体的な構成やストーリーの流れについてまとめておきましょう。

プレゼンテーションの主な構成

まずは、先日公開された吹き替えトレーラーが上映され、簡単な解説を挟み、およそ45分程度のデモンストレーションが行われました。

今回のプレゼンテーションは、前述の通り“2019 ディープダイブビデオ”の内容を日本語吹替版ビルドで実際にプレイし、その合間に一部同一のシーンを2種類の異なるスタイル/ビルドで大きく変化するゲームの展開やアプローチを提示するもので、プレイ中に2つの異なるビルドを紹介できるよう、デモ専用のキャラクター切り替え機能が用意されていました。(※ 製品版にキャラクターの切り替え機能は実装されません)

会場で提示されたビルドは、パワー重視のストロング・ソロとハッキングに長けたネットランナーの2つで、同じ目的を全く異なるアプローチで達成する様子が提示されました。(スタイルによる違いの具体的なディテールは後述)

なお、ここで言う“ソロ”とは、所謂1人プレイを指す“ソロ/Solo”ではなく、Cyberpunk 2020のロールの1つである傭兵職“ソロ/Solos”を指すもので、ソロにも多彩なプレイスタイルが存在することから、“ストロング・ソロ”はつまりストロングスタイルのソロだと言えます。

ただし、“サイバーパンク2077”にソロやネットランナーといった固有のクラスが存在するわけではなく、自由に構築できる流動的なプレイスタイルの一部を便宜上、オリジナルのロールに近い名称で分かりやすくカテゴライズしているに過ぎず、実際はハイブリッドを含む多彩なビルドが構築可能となっています。

「Cyberpunk 2077」
参考:“V”のパークツリー画面(英語版)、5種の主要Statsに複数のサブツリーが紐付いている
なお、以下にご紹介するスクリーンショットは全て英語版ディープダイブビデオを撮影したイメージとなります

また、今回のデモンストレーションは、デジタルゴーストとなったジョニー・シルヴァーハンドが“V”の頭に住み着いてしまう中盤頃のミッションを扱っていますが、デモの冒頭にはライフパスや外観のカスタマイズを含む“V”のキャラクターメイキングが紹介されました。

ハンズオンデモのストーリー展開

「Cyberpunk 2077」
デモに登場するアニマルズの拠点“Grand Imperial Mall”

デモンストレーションに描かれたパートの大きな目的は、オルト・カニンガムの行方を追うVとジョニーが、その手掛かりを知るブードゥー・ボーイズのボス“ブリジット”と接触を図るというもの。余談ながら、V達がオルト・カニンガムを追っている直接的な理由は依然不明ですが、今回のプレゼンテーションにおいて、どうやらジョニーの頼みでVがオルトを追っていることを示唆する会話が確認できました。(※ オルトはジョニーの元彼女で、世界で最初のデジタル人格となった凄腕のネットランナー)

ただし、ハイチ出身の移民達が多く暮らすパシフィカ地区を縄張りとするブードゥー・ボーイズは、非常に排他的な組織で、“ブリジット”との接触は容易ではなく、Vとジョニーはまず組織のナンバー2であるプラシドと接触し、彼の信頼を得るために、彼と脳を直結する(パーソナルリンクによる)監視の下で、とある依頼をこなすことになります。

この依頼は、無人の廃墟となった巨大ショッピングモール“Grand Imperial Mall”(通称:GIM/ジム)を占拠した“アニマルズ”と呼ばれるギャングの目的、およびその背景を探ること。アニマルズ達は(脳筋な)彼らに似つかわしくないグレードの機材を持ち込んでおり、当座のボスである“サスカッチ”の会話を遠くから盗み聞くことで、背後で糸を引いている人物・組織の存在が浮上します。

以降は、アニマルズ達が集まるGIMの内部を進み、件の機材を搭載したバンを目指すわけですが、ここでキャラクターの切り替え機能を利用し、ネットランナービルドによるステルス・ハッキングを駆使した潜入スタイル、および腕力を活かしてショートカットし、敵と直接的な戦闘を繰り広げるストロング・ソロによる、全く異なる2つのアプローチでGIMの深部へと到達する様子が紹介されました。

異なるプレイスタイルの紹介を経て、“V”が機材を搭載したバンにたどり着き、アニマルズの背後にいた組織がネット上の非合法活動を監視する国際的な警察機構“ネットウォッチ”だったことが判明。Vはパシフィカ地区を監視するエージェントを追うが、アニマルズのボスであるサスカッチが眼前に立ちはだかる。

サスカッチとの死闘に勝利したVは、ネットウォッチのエージェントを追い詰めるが、一見紳士的なエージェント“ブライス”は敵対する様子を見せず、プラシドとVのパーソナルリンクを切断し、2人での会話を可能にする。

ブライスは、プラシドがネットウォッチによるブリジットへの妨害を阻止するためにVを利用していると語り、用が済めば見殺しにできるよう外部の捨て駒としてVを雇ったとして、ネットウォッチに協力するよう交渉を迫ります。

ここで、今後の展開に大きな影響を与えるであろう、組みする勢力の選択が生じますが、ここでVはプラシドの言葉を信じ、エージェントを無力化するために彼をハッキングしようとします。しかし、ブライスが語った説明は事実であり、ここで裏切ったプラシドがVとのパーソナルリンクを利用し、接続したエージェントもろとも脳を焼き殺してしまいます。

死亡したかと思われた“V”の真っ暗な視界に、(トレーラーでジョニーと出会うシーンと同じく)再びリブートのプロセスが表示され、どうやらジョニーの力によって再び“V”が一命を取り留めたことが判明。ジョニーは裏切りの代償を払わせるよう、Vにプラシドとの対峙を求めます。

Vは再びブードゥー・ボーイズのアジトに戻ると、プラシドは生きて戻ったVの姿を見て驚嘆の表情を浮かべるものの、ようやくブリジットが登場。一連の裏切りは、ジョニーのチップとVの関係を知らないプラシドが独断で判断したもので、何故かジョニーの存在を知っているブリジットは、自分が居ればこんなことはさせなかったと説明。ブリジットは、ジョニーのデータの一部をエサに、ブラックウォールの外部に居るとされるオルトを呼び寄せることができるかもしれない(彼女に人の心が少しでも残っていれば……)と語り、ジョニーの承諾を得たVは、プラシドに導かれ、広大な“NET”への架け橋であるブードゥー・ボーイズのデータ要塞へと入り、広大な“NET”空間と巨大な壁を目の当たりにしたところで、デモは終了しました。

複数の言語が混じり合う社会の翻訳演出とローカライズが凄い

「Cyberpunk 2077」
参考:ハイチ・クレオール語の発言が英語へと変換される様子

かつてCD PROJEKT REDが2012年10月中旬に実施した“サイバーパンク2077”の発表を経て、その後幾つか報じられた最初期のディテールの1つに、本作のNPC達が複数の言語を用い、それぞれがスラングと自身の母国語を喋るだけでなく、実際に現地の俳優を起用し収録を行い、その言葉をプレイヤーの体内にインプラントされたサイバーウェアによって自動翻訳するという、考えただけでも恐ろしい手間が掛かる野心的な取り組みが存在していました。(参考:過去記事

その後、この件に関する続報はなかったものの、先だって公開されたディープダイブビデオにそれらしい演出が見られ、確認が待たれる状況となっていましたが、今回の日本語吹替版による実機デモにおいて、この機能がローカライズ済みの状態で本格的に実装されていることが明らかになりました。(※ 上掲のイメージは英語版のものですが、TGSのデモではもちろん日本語に翻訳されていました)

今回確認できたのは、パシフィカ地区に多く暮らすハイチからの移民達(ブードゥー・ボーイズを含む)の言葉で、組織のナンバー2であるプラシドと共にパシフィカ地区のブラックマーケットに向かって歩く際に、彼らの母国語であるハイチ・クレオールの語音声とローカライズ済みの日本語音声、ハイチ人が片言で喋る英語をローカライズした日本語音声が入り交じり、この内ハイチ・クレオール語の音声がサイバーウェアの機能によって自動で日本語テキストとして表示される様子がはっきりと確認できました。

主にプラシドが用いるハイチ人の片言英語は、いわゆるトロール語のような(「おまえ指せ、おれ殴る」的な)テイストで日本語音声化されており、現地の言葉と片言の日本語、流暢な日本語が混じり合うシーンは、人種のるつぼであるナイトシティの雑然とした環境やエキゾチックさ、サイバーパンク感を驚くほど自然に、違和感なく受け入れられるよう作り込まれており、異国のマーケットを本当に歩いているような感覚は、ビデオゲームのビリーバビリティを大きく前進させる非常にエポックな要素の1つだと感じました。

また、今後必ず登場するであろう日本人キャラクターが用いる日本語とローカライズの境界がどんな品質で自然に描かれるか、(ともすれば吹替版キル・ビルの寿司屋におけるブライドと服部半蔵の会話のようになりかねない訳で)CD PROJEKT REDのとんでもない取り組みとローカライズの大変な挑戦に大きな期待が掛かるところです。

プレイスタイルの違いによる展開の大きな変化

今回のデモンストレーションは、主に“V”の柔軟なビルドと育成がもたらすプレイスタイルの差に焦点を当てたもので、前述のストロング・ソロとネットランナービルドによって、単なる戦闘や立ち回りだけでなく、進行するルートまでもが変化する大きな経験の違いが明らかになりました。

“ネットランナー”ビルド

ネットランナービルドは、ステルス的な潜入と敵の無力化、ハッキングによる危険の回避、マルウェアの利用に特化した戦略的なアプローチを特色としており、GIM内の攻略については、目標に対する正面突破を回避し、ショッピングモール内をぐるっと迂回しながら、目標であるバンを目指す様子が描かれました。

この道中では、正面のドアに仕掛けられた監視カメラのハッキング(ミニゲーム有)をはじめ、背後から音もなく捕らえた敵のテイクダウン選択(殺傷/非殺傷)と無効化した敵をダストシュートに隠すといった環境インタラクションを含む典型的なステルス潜入、ミニマップで確認可能な敵の視線をかいくぐるステルス移動、ズームや分析機能を備えた視覚インプラントを活用する索敵、自動販売機をハッキング操作し、多数の缶ジュースを排出させることで敵の気を引く陽動、ウェイトリフティング用のマシンをハッキングし筋トレ中の敵を圧死させる、ボクシングのスパーリング用ロボットをハッキングし、練習相手のアニマルズを倒す、ナノワイヤーで遠距離から敵を無力化するといった巧みな回避行動の数々が提示されました。

また、ネットランナーの直接的な戦闘アプローチとして、敵の体を盾代わりに用いるミートシールドやナノワイヤーによる近接攻撃、広場に設置された強力なタレットをハッキングし敵を銃撃させつつ、自らも銃を手に戦う、さらにはハッキングで敵の腕を直接コントロールし、自らの手で頭を撃ち抜かせるといった手法がお披露目され、ネットランナーが単なる非戦闘系ビルドではないことを明確に示していました。

また、テイクダウンの選択が提示された際には、ゲーム全体を誰も殺さずにクリアできる非殺傷プレイが可能であることが改めて明言されていました。

「Cyberpunk 2077」
捕らえた敵を盾として利用するネットランナービルドの“V”、非殺傷を含む2種類のテイクダインも確認できる

“ストロング・ソロ”ビルド

一方の“ストロング・ソロ”ビルドは、その名の通りパワー重視の戦闘系ソロで、前述のネットランナーが腕力不足で開けられなかった正面入り口に近い鉄の扉を無理矢理こじ開け、ショッピングモール内を大きく迂回したネットランナーとは異なるルートで、目標のバンが存在する広間へと大きくショートカットする進行の大きな違いが描かれました。

直接戦闘は、素手やハンドガン、ライフルを駆使して敵を次々と駆逐していくFPS的な激しいもので、特筆すべき点として、ネットランナーが広間でハッキングしたタレットに備え付けられていた大型のライフルを無理矢理引っこ抜き、300発近い圧倒的な装弾数と強力な銃撃で並みいる敵をなぎ払う、ど派手で爽快な文字通りの脳筋プレイが非常に印象的でした。

「Cyberpunk 2077」
ストロング・ソロのVが無理矢理引っこ抜いたミリテクのごおっついライフル

その他の気になるディテール

  • 経験値システムについて:これまで、キャラクターのプログレッションがコアXPとストリートクレッド(いわゆる名声値的なもの)に分かれていることが報じられていたが、今回のデモにて、使用武器や行動に応じたカテゴリ別の経験値を獲得している様子が確認できた。ハッキング成功時にはハッキングXP、力で扉をこじ開けた際にはアスレチックXP、ライフルで敵をキルした場合はライフルXP、近接攻撃によるキルはメレーXPを獲得しており、詳細は不明ながら、本作のプログレッションが使えば使うほど強くなる、もしくは固有のスキルがアンロックされるタイプのシステムではないかと思われる。このほか、キャラクターレベルのXPを獲得する様子も見られたが、前述のカテゴリ別XPとは異なるタイミングで獲得していた。なお、各種装備品については、5段階のレアリティも確認できた。
  • レベル環境の破壊要素について:昨年のゲームプレイ映像解禁以降、銃撃や近接攻撃による小規模な破壊表現が幾つか存在していた。これまでの映像ではリアルさを演出する程度の軽度なものに感じられたが、今回のデモには(思いの外)より多くの本格的な破壊表現が見られた。これがどの程度ゲームプレイに影響を与えるのか、今のところ詳細は不明ながら、新たに注目すべき要素の1つだと言える。
  • 楽曲について:既にRefusedが演奏を担当するバンド“SAMURAI”の楽曲として、“Never Fade Away”と“Chippin’ In”が公開済みだが、今回のデモには明らかにSAMURAIやRefusedのものではないボーカル曲が数曲流れていた。こちらもゲーム世界に存在するバンドやアーティストの楽曲と思われるが詳細は不明。VがYAIBA KUSANAGIに搭乗するシーンでは、EDM系の現代的なボーカル曲がかかっていた。この曲はツインボーカルらしく、シャウトがRefusedのDennis Lyxzénによるもののようにも聞こえたがこちらも詳細は不明。
  • ブードゥー・ボーイズについて:パシフィカ地区を牛耳るギャングとして登場したブードゥー・ボーイズは、いわゆるアナーキーなギャングではなく、地元のハイチ移民達と密接な共生関係にあるいわゆる古き良き時代のマフィアのような存在として描かれていた。なお、2077年のブードゥー・ボーイズは、2020年のオリジナルに存在したナイトシティ総合大学の(文化盗用的な)ドラッグ販売組織ではなく、ハイチ人達が結成した“本物”のブードゥー・ボーイズであることがはっきりと確認できた。彼らはネットランナー組織でもあり、かつてネットランナーRache BartmossのDataKrashウイルスによって破壊しつくされたオールド“NET”を取り囲むブラックウォールを越えようとしている。(オルトがこの壁を越えたさらに奥深いエリアに今も存在していると思われる)
  • ネットウォッチについて:一方のネットウォッチは、元々“NET”の非合法活動を取り締まっていた世界的な組織だが、DataKrashウイルスによる“NET”の崩壊後は、現在の分断されたローカルVPNのシティネットやネットランナー達の拠点であるBBSデータ要塞等から、ブラックウォールへの侵入を防ぐために巨大企業の支援を受け活動している。余談ながら、Cyberpunk世界の“NET”とは、現実世界で我々が日頃使用しているTCP/IPベースのインターネットではなく、広さや高さを持つ位置/グリッドベースの電位空間で、2020当時は文字通り地球規模の距離や位置の概念が存在していた(ディープダイブビデオにもその名残と言える広大な空間が描かれていた)。この巨大な“NET”空間がウイルスによって崩壊したことから、政府や大企業が“NET”空間における物理的な壁で危険なウイルスの流出を防いでいるが、ネットランナー達はオールド“NET”でウイルスによる破壊の被害を免れたプログラムやデータをサルベージ/復旧し、これを貴重な品として売りさばくことで富を得ている。今回描かれたブードゥー・ボーイズとネットウォッチの対立にはこういった背景が存在している。

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