本日、待望の配信を迎える「ボーダーランズ3」のストーリーミッションDLC第1弾“モクシィのハンサム・ジャックポット乗っ取り大作戦”ですが、先だって2Kより本DLCの先行アクセスを提供頂き、一足先にハンサム・ジャックが遺した宇宙ステーション“ハンサム・ジャックポット”に乗り込むことができました。
という訳で、今回は多彩な新コンテンツを導入するストーリーミッションDLC第1弾のプレイレポートとインプレッションをまとめてご紹介します。
“モクシィのハンサム・ジャックポット乗っ取り大作戦”は、その名の通りモクシィの依頼でかつて生前のハンサム・ジャックが建設した大仰なカジノ宇宙ステーション“ハンサム・ジャックポット”を強奪するヴォルト・ハンターの活躍を描くDLCで、いざ乗り込んではみたものの、ジャックの死後数年に渡って放置され閉じ込められたカジノの訪問客や従業員達は暴徒と化し、中央の管理塔は鉄壁の防御で守られ、進入不可。そこに、とある懐かしい人物まで登場し、さあヴォルト・ハンターの運命や如何に!というもの。
本DLCの物語は、前作で一旦大きな物語を終えたモクシィとジャック絡みの案件だけあって、本編よりもさらに軽やかな、文字通り“大作戦”の文言が相応しい、いわゆるケイパーもので、ストーリーと進行は、完全に本編から独立していることから、メインクエストの途中で寄り道しても、クリア後に訪れてもなんら問題ありません。(DLCへのアクセスはレベル13以上推奨)
全体的なボリュームは、前作のストーリーDLC“キャプテン・スカーレットと海賊の秘宝”や“Sir Hammerlockと行くハンティング紀行”に近く、エデン-6やプロメティア相当の惑星がもう1つ追加されたような規模。6時間近い規模のドラマチックなメインクエストに加え、多彩な収集・探索要素、(本編と同じく)バリエーション豊かで作り込まれた多数のサイドクエスト、空中を浮遊する地下鉄で結ばれた広大なマップ、エンドゲームとビルドの幅を広げる数々の新装備、そして多くのファンサービスと控えめながら幾つかのサプライズが用意されています。
先ほど、本DLCは“大作戦”の名がぴったりなケイパーものだとご紹介しましたが、特にメインクエストはオーシャンズ11風のプロットや一筋縄ではいかない強烈な登場人物達、死してなお高みから他者を罵倒するジャックの見事な存在感など、外連味たっぷりな面白さと楽しさを前面に打ち出した内容となっています。
また、宇宙ステーションのあちこちに設置されたホログラムのジャックが披露するお馴染みの名調子や、これまでにない時制の映画的演出と展開も本DLCの見どころだと言えるでしょう。
一方、サイドクエストについては、ネタバレを避けるため詳細は控えますが、ジャックのカジノに相応しい極端なハイローラーや重度のギャンブル中毒、とんでもなくいかれたサイコパス、可愛いローダー、80年代リバイバルなおもしろ兄ちゃん、一見常識人かと思いきやどこか様子のおかしいパイロマニア、陽気なミュージシャンまで、色とりどりの変人達が登場し、バリエーション豊かなストーリーとサイドクエストを楽しませてくれます。
DLCの難易度については、プレイ中のキャラクターレベルに併せてスケーリングすることから、本編とほぼ同じ感覚でプレイすることができます。
“モクシィのハンサム・ジャックポット乗っ取り大作戦”に登場する敵勢力は、プロット的な設定からほぼバンディットとハイペリオンのローダーで構成されており(つまりマリワンやガーディアン、野生動物がいない)、難易度そのものは前述の通りながら、アーマー持ちと生身の敵が多く、全体的に戦いやすい構成だと感じました。
また、本編に比べて敵の数と密集度が高いエリアが多く、XP稼ぎやファームに適した場所が多いのも嬉しいところ。
装備については後述しますが、本DLCには専用のドロップが多数用意されている一方で、前作におけるセラフのような新カテゴリの装備やDLC固有のシステム(そしてPeteやGee的なあれ)はどうやら存在していないようです。
これについては、メイヘムモードやテイクダウン、TVHM、シーズンイベントといったアクティビティを(DLCの非購入者を含む)誰もがプレイできるエンドゲームコンテンツとして提供している背景を鑑みるに、Gearboxが予め意図したアプローチではないかと考えています。
この先もテイクダウンを含む新たなエンドゲームコンテンツやメイヘム2.0が継続して無料コンテンツとして導入され、仮にUTVHやOverPowerに相当する要素が控えているとすれば、このアプローチは気軽な協力プレイを前面に打ち出した本作のユーザーベースをいたずらに分断しない良い判断と言えるのではないでしょうか。
もう一つ、特筆すべき本DLCの魅力は、バリエーション豊かなレベル環境にあります。
それぞれのエリアに固有のテーマやギミックが用意され、高さのある凝った作りのレベルデザインや遠方にブラックホールを望む壮大な景観の中で収集や探索、環境パズル的な要素を楽しむことができます。
本DLCの大きな追加要素として、多彩な新レジェンダリー装備が挙げられます。筆者が確認できただけでも、各ヴォルト・ハンター向けのクラスMOD1種(計4種)に加え、10種近いレジェンダリー武器がドロップし、幾つか興味深い効果を持つ武器を入手することができました。
また、4つのクラスMODは何れもヴォルト・ハンターに新たなプレイスタイルをもたらす個性的な特性が揃っており、DLCリリース後のビルド構築と模索は大きな楽しみの1つと言って間違いありません。
今回のプレビューに当たって、筆者はゼインを使用し、TVHMモードのメイヘム4で本DLCをクリアしました。という事で、今回はプレイのお楽しみを奪わないよう、ゼインの新クラスMODにのみ限定し、個人的な所感とインプレッションをご紹介します。
DLCがリリースされる以前、筆者のゼインは一般的な高DPSビルドやクリオビルド、グレネードビルド等を経て、最終的にバリアとSNTNLを発動し、レッド・ヴィジョンで移動速度増やダメージ増、アクション・スキル持続時間増を含む6種程度のキル・スキルをトリガーしつつ、自動でグレネードをばらまく、デスレス/トランスフォーマー併用ビルドに落ち着いていました。
筆者の悩みどころは(他のクラスに比べて)ゼインがクラスMODに恵まれていない点にあり、前述のビルドにおいては、生命線とも言えるグッド・ミスフォーチュンを強化するエグゼクターのほぼ一択だったと言えます。
また、レッド・ヴィジョンで任意に発動可能な2スタック分のキル・スキルによる会敵直後の最大パフォーマンスと生存性の高さが、このビルドのアドバンテージとなる一方で、アクション・スキルとキル・スキルの持続性に関する燃費はそこそこであり、回転率を上げるためのアクション・スキル・クールダウン速度を十分に確保する必要がありました。
今回、“モクシィのハンサム・ジャックポット乗っ取り大作戦”に登場したゼインのクラスMOD“シーイング・デッド”は、敵にダメージを与えるたびに一定確率でキル・スキルが発動し、キル・スキルの効果に25%のボーナスが乗るというもので、実際に使用したところ、DLCの新エリアは前述の通り敵の数と密集度が高いこともあって、戦闘時は常時キル・スキルが発動しているというケースが非常に多く見られました。
この与ダメージによるProcは、当然グッド・ミスフォーチュン(アクション・スキル持続時間増)にも適用されるので、敵の数が多ければアクション・スキルも必然的に出っぱなしとなり、結果的に相当なDPS増と生存力強化を実感することが出来ました。
また、このProcには銃による与ダメージだけでなく、グレネードのダメージも適用されることから、リカーリングやMIRV タキュラー付きのヘックスを組み合わせると持続可能な強化タイムをさらに延ばすことが可能です。
“シーイング・デッド”の特性は、FL4Kの“バウンティ・ハンター”にとても似ていますが、ゼインのアドバンテージは多種多様なキル・スキルのバリエーションにあり(ゼインの11種に対してFL4Kは4種)、キル・スキルの組み合わせを考えるだけでも数種類のビルドが出来上がるだけでなく、さほど武器を選ばないという点も魅力の1つだと言えそうです。(もちろん、“汚い手”による2倍ダメージを見込んだジェイコブスやトーグの高DPS品はより魅力的ですが)
やや詳細な解説になってしまいましたが、ゼインと同じくモズやFL4K、アマーラの新クラスMODに加え、新たなレジェンダリー武器もそれぞれに多彩な可能性を秘めています。
メインクエストとサイドクエストを含むDLC全体のプレイスルーは、恐らく10時間もあれば十分といったところですが、有用な新レジェンダリーの存在や幾つかのエリアが、今後プレイヤーを長時間カジノに籠もらせる魅力的な狩り場を提供することは間違いありません。
という事で、一先ず外連味たっぷりのストーリーを存分に楽しんだら、新レジェンダリーの良品を目指し、共に“ハンサム・ジャックポット”を掘って掘って掘りまくろうではありませんか。
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