「StarCraft」と「Portal」が北米の大学講義に登場、問題解決の手法や近代哲学のモチーフとして活用

2010年8月25日 15:23 by katakori
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「Portal」 「StarCraft」

教育分野への進出も多く見られる様になった近年の海外ゲーム文化ですが、新たにインディアナ州のウォバッシュ大学とフロリダ大学のシラバスにそれぞれ「Portal」と「StarCraft」が登場している事が報じられています。

アメリカでも3校しか存在しない男子大学の1つで1832年に開校されたインディアナ州の美術大学のウォバッシュ大学では、”Portal”がMichael Abbott教授が担当する人間性に絡む”恒久的な疑問”について議論する講義に用いられ、古代メソポタミア時代の”ギルガメシュ叙事詩”に始まり、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの”政治学”、シェイクスピアの悲劇”ハムレット”等と並んで”Portal”が登場する事となります。

これはAbbott教授が自身のブログで発表した物で、当初BioshockやかつてのBlack Isleが手掛けた異色作Planescape: Tormentも候補として考慮していた事を挙げ、最終的にPortalが第一印象も良く、ゲームを始めやすい事から、上述した古典などが登場する授業のスタートを務め、生徒の心を掴むに相応しい作品だと考えたとの事。

Abbott教授はPortalの要素としてアクセシブルでスマートなタイトルである事に加え、比較的短い作品である事、そして研究すべき大きなアイデアに満ちている事を挙げ、美しいデザインに溢れたタイトルだと評しており、上述の講義のテーマの1つである「私とは誰か?」を新入生に問いかけるに十分な物であるとの見解を示しています。

確かに人格AIとしてのGLaDOSと実験体と考えられる生物としてのChellの存在は、上記の「私とは誰か?」の問いに対して非常に興味深いモチーフだと言えると感じます。

また、教授はこのアイデアについてDaniel Johnson氏の最近のポータルの分析に関する評論や、アメリカの社会学者アーヴィング・ゴッフマンの著書”The Presentation of Self in Everyday Life”(国内では”行為と演技―日常生活における自己呈示 (ゴッフマンの社会学 1)”)を参考にした事を明らかにしています。

「Portal」 「StarCraft」
画像はStarcraft IIの物です

また、フロリダ大学では博士課程にあるNathaniel Poling氏が担当する”21st Century Skills in Starcraft“と題されたコースが用意され、ここでBlizzardのRTSタイトル”Starcraft”が利用されます。

この講義はフロリダ大学初の完全なオンラインコースで、クリティカル・シンキングや問題解決、資源管理に加え、変化する状況に適応するための意志決定の形成について学習するコースとの事。

講義を担当するPoling氏はStarcraftを異なる大量のユニットと異なる能力が混ざる複数のグループを管理する事をプレイヤーに要求するタイトルだと評しており、受講する生徒はゲームをプレイし、記録されたゲームプレイを見て、情報の分析とゲーム世界のコンセプトに対するレポートを書く事になります。

Poling氏はこのオンライン講義が従来の指導方法を否定する物では無く、あくまで補足的な物である事を述べた上で、こういった生徒側が”楽しむ”事から学習効率の改善を図る、近年の構成主義の学習理論がベースになっている事を記しています。

また、氏はMBAを取得しビジネスの世界で活躍するかつての学生に対してもこの講義が意義のある物であったと語っており、MBA取得のプログラムと講義を組み合わせ、イノベーティブなビジネス視点の可能性などの模索を行っている事を示唆しています。

PortalとStarcraftのいずれも、ユニークな活用方法で真剣な講義に利用されている事は驚くばかりで、近年の海外に見られるゲームの活用方法や文化の捉え方に見え隠れするゲーム産業の底知れぬパワーが垣間見られる象徴的なニュースだと言えそうです。

情報元及びイメージ:Joystiq, Joystiq

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