数多くリリースされたビッグタイトルが素晴らしく豊作だった今年もいよいよ終わりを迎え、いよいよ新しい年を迎える事となります。ゲームニュースから技術ネタ、面白ネタまで色々とお伝えしてきた今年のdoope!ですが、今年も去年に引き続き一年を振り返る特集をスタート!まずは近い将来もう実現が間近に迫っているゲーム関連の技術ネタをご紹介します。
今年は遂にXbox 360とPS3がモーションコントローラのローンチを果たし、3D立体視対応も本格化、さらに加速した感の強いゲーム周辺技術はこのままどこまでいってしまうのか、ご紹介する記事はいずれも今後の動向を示唆する非常に興味深い内容となっています。なお、各見出しからは該当記事へとリンクを設定していますので、内容が気になった方は元記事でより詳しい内容がご覧頂けます。
これは先日ご紹介したばかりのRockstarの次回作「L.A. Noire」に利用されたモーションキャプチャー技術に焦点を当てた開発映像です。ロサンゼルス警察の刑事となり殺人事件を解決するアドベンチャータイトル”L.A. Noire”では、事件の推理にNPCの表情が直接関係する事が伝えられており、公開された開発映像にはそれを実現する為にアクターの演技が”全くそのままに反映”された3Dキャラクター達が生み出された事がはっきりと感じられます。
今作のフェイシャルキャプチャー技術の実現にはTeam Bondiがイギリスで数年掛けて研究し実現したマーカーを使わないフェイシャルキャプチャー技術”MotionScan”が用いられており、従来のキャラクターアニメーションで利用されてきたボーンを用いず、キャラクターの肌を直接アニメーションさせる技術が実現されており、このキャプチャーデータを収める為に専用のキャプチャースタジオをオーストラリアに設立した事が伝えられています。
果たしてL.A. Noireは”不気味の谷”現象を超える事が出来るか、来年のリリースが非常に楽しみです。
この映像はこれまで流体シミュレータなどを手掛けてきたThiago Costa氏が新たに開発を進めている物理エンジン「Lagoa Multiphysics」ver1のティザー映像です。また、レンダラにはかつて革新的なGIレンダラとして注目を集めた”Arnold”が使用されている事にも注目を集めました。ゲームとは直接関係の無い話ではありますが、GPGPUの高性能化などもあり、いずれこういった品質のゲームが登場する時代が来るかもしれないと考えると非常に夢が膨らむ映像だと言えそうです。
CCPが運営を務めるMMOタイトル「EVE Online」の次期拡張パック”Incursions”、段階的なリリースが行われているIncursionsに来年1月に実予定となっているのがこの映像に見られる最大の新要素となるキャラクタークリエイト機能です。
上に掲載した男性キャラクターのカスタマイズ映像にはシンプルなUIながら表情の調整を表情筋ごと細かく調整する様子や写真かと見紛う様な素晴らしいクオリティのライティングなどが確認でき、技術的な進歩が著しいCCPらしい脅威的な機能が実現されている事が端々から感じられます。なお、この映像に登場しているUIはまだ最終バージョンではなく現在もCCPのQAチームがブラッシュアップを重ねている事が記されています。
この映像は今年3月に開催されたGDC 2010会場で展示されていたNvidiaのGTX 480で動作するリアルタイムなヘアシミュレーションデモの映像です。映像をご覧頂ければ判る通り、実写と見まごうばかりのクオリティに風の影響でなびく動きや質感まで素晴らしいわくわく感に満ちた映像となっており、いずれこんなクオリティでキャラクター達が動き出すかと期待感の高まるデモンストレーションとなっています。
これは3Dでマンデルブロ集合のフラクタルを用いたイメージを簡単に作成する事ができる「Mandelbulber」で作成された映像作品です。Mandelbulberのサイズはたったの5.8Mしかないものの、フラクタルやカレイドスコープ、色やポストエフェクトなど豊富な設定が用意されています。
こちらはこれまで未来的なプレイが楽しめるDungeons & DragonsのSurfaceScapesや、ペンとSurfaceを組み合わせたUI映像などで何度かお知らせしてきたマイクロソフトのテーブルトップPC「Surface」を利用し、実際に複数台のロボットへ命令を下しコントロールを行う技術デモ映像です。
開発を手掛けたのはUMass Lowellロボット工学研究所で、映像にはRTSタイトルなどで良く見られるグルーピングやグループの色分け、FPS視点でのロボットの直接コントロール、パス検知やロボット達が衝突判定を行い移動をスムースに行う様子が収められています。また、マルチタッチを想定した所謂”Surface”的なUIにも要注目です。
この映像は6月末にシアトルで開催された国際インフォメーションディスプレイシンポジウムにて、マイクロソフトのApplied Sciences Group(応用サイエンスグループ)が展示した3Dグラスを必要としない3D立体視ディスプレイ”Wedgeプロジェクト”のデモンストレーションです。
この3D立体視ディスプレイは二人で同時に立体視を見る事が可能で、視聴者の左右の位置が入れ替わっても立体視を損なう事なく見る事が可能になっています。これはKinectに似たヘッドトラッキングをディスプレイ側で行う事により実現されており、ユーザーの手の動きの検知によるコントロールも実現されています。
現在Appleも同様のトラッキングによる立体視映像技術を特許出願しており、来年以降も立体視技術のイノベーションは様々期待が出来そうです。
こちらは久しぶりの主人公復活となる”Rayman Origins”の開発に利用されているUbisoftの2Dアニメーションゲーム用のフレームワーク「UBIart Framework」のデモンストレーション映像です。映像には一枚のアートワークから効率的にアニメーションが生成される様子が収められており、オープンソース化もアナウンスされているこのエンジンが3D技術が席捲するUCC文化に一石を投じるか動向に注目です。
こちらはNHKスペシャルでもちらっとその姿を見せたマイクロソフトとカーネギーメロン大学が共同研究を進めているウェアラブルデバイスのデモンストレーション映像で、ユーザーの肌を直接モニターとして利用するコンピューティングの実現が進められています。
このデバイスは腕への接触を感知するセンサーと小型のプロジェクタを組み合わせた物で、映像ではオーディオデバイスやテトリスを操作し、さらに電話やナビゲーションなどに利用している様子が納められています。
来るシリーズ最新作”Crysis 2″、Crytekがいよいよマルチプラットフォームタイトルに向けて本気を出したCryEngine 3と共に圧倒的な映像技術の高さで知られる同シリーズですが、PC向けにリリースされた「CryEngine 2」の表現力は数年経った今も驚く程のクオリティを保持しています。
近い未来技術と言うと少し語弊が有りますが、近年注目を集めるUCC(ユーザークリエイトコンテンツ)のエクストリームな最先端の一例として非常に興味深い物と言えます。以下同様に美しい幾つかのToD Artをどうぞ。
2010年1月にラスベガスで7日から10日まで開催されていた世界最大の家電見本市CESから、LG電子が出展した84型Ultra High Definition(3840ピクセルx2160ピクセル)の次世代モニタのデモ映像をご紹介。いずれ自宅で6k映像が楽しめる時代がやってくるかも?!と期待させるに十分なインパクトを持つ製品と言えそうです。
こちらもCES 2010から、Intelブースで行われたタッチウォール「Infoscape」のデモ映像をご紹介。InfoscapeはGoogle NewsやFlickrのフィードを取得し、巨大な壁面に設置されたディスプレイに表示、それらを操作して情報を得る事が出来ます。このデモンストレーションはIntel Core i7プロセッサーで動作しており、ディスプレイサイズは1枚あたり228.6 cm×228.6 cm、解像度は1920×1920で、これを2枚利用した巨大な物となっています。
ここで見られる複数人によるマルチタッチやアウトプットを念頭に置いたUIや、1対多のインタラクティブなインフォメーションやプロモーションの様子は、来るコンピューティングの革新の1つとして非常に興味深い物だと言えそうです。
ここからは番外編、”でもやるんだよ”精神に溢れた愉快な技術を2つご紹介します。この異形の何らかは3D立体視対応も実現し、しっかりヘッドトラッキングも可能な自作ヘッドマウントディスプレイです。ただしユニットの重さは9kg……映像にはこの重く巨大なユニットを頭に乗せ実際にArmA IIをプレイする様子が収められています。凄い……凄いけど!
こちらは先日ご紹介したハインツのトマトケチャップを目的の皿、目的の料理に配す事をゴールに開発されたケチャップロボット「Automato57」のケチャップ映像。Automato57を作成したのはマサチューセッツ工科大学で機械工学を学び医療品等の商品開発を手掛けているBill Fienup氏と、同じくマサチューセッツ工科大学で博士号取得に取り組んでいるオモチャやエンターテインメントデザインが専門のBarry Kudrowitz氏の二人。そんな凄げな方達がまだなんでこんなバカバカしいwww素晴らしい!
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