昨晩Jay-Zの“99 Problems”をフィーチャーした完全版トレーラーを公開した「Battlefield 3」ですが、トレーラーの最後に表示されたタグラインには“Above and Beyond the Call”(Callをはるかに超える)と記されており、以前から続くEAとActivisionの間に起こっている確執に加え、Battlefield 3とCall of Duty: Modern Warfare 3のビジネス的な競争をさらに煽るアグレッシブな映像となっていました。
そんな状況の中、EAがラスベガスで行ったイベント(恐らくBest Buy Managers Show)にてCall of Duty: Black Opsの限定版に同梱されたラジコンカーをBattlefield 3仕様の戦車が無残に踏み壊す手の込んだパロディ映像を上演、お世辞にも品が良いとは言えないプロモーションを展開していることが明らかになりました。
これをユーモアがあると判断するかどうかはそれぞれですが、以前から続く激しい舌戦の文脈を鑑みれば、やや蛇足気味で過剰なアウトプットだと言えるのではないでしょうか。
これまでも何度かご紹介したElectronic ArtsとActivisionの確執には、当サイトをご覧の方を始め、世界中のファンがウンザリしていることと思いますが、こういった上流でのアウトプットは多くのユーザーやファンに対して、デベロッパ同士も仲が悪いのではないかといった見解や懸念を浸透させる危険性があります。
本日DICEのリードデザイナーでライターも務めるDavid Goldfarb氏に対し、ファンが「どうやったらBattlefield 3がCall of Dutyを攻撃するのを止めさせることが出来ますか?私は両方のゲームを愛しているのに、とても苛立たしい。」と問いかけたところ、Goldfarb氏は以下の様に回答しました。
DICEはCall of Dutyへのバッシングとは完全に関係ありません。私たちはInfinity WardとTreyarchを熱烈に愛しています、そうでないと考える人は皆間違っています。
以前にもお伝えした通り、Infinity WardもDICEと非常に仲が良いことが知られており、gamescom会場ではInfinity Wardのお馴染みRobert Bowling氏がDICEのコミュニティマネジャーDaniel Matros氏とBattlefield 3を対戦し、勝った負けたぶっ殺すと楽しげなキャッキャウフフを繰り広げ、ローンチ後の再戦を誓っていました。
また、先日ファンから“Call of Duty 2からプレイしてきたけど、多くのファンと一緒にBattlefield 3に移るよ。二度とCoDにお金は支払わない”と苦情を受けたRobert Bowling氏は“両方のタイトルとも素晴らしいゲームなのに悲しいね、恐らく君とはまたオンラインで合う事になるよ!”と自身もBattlefield 3をプレイすることを改めて強調していました。
という事で、犬も食わないビジネス的な確執の下にあっても、互いのリスペクトと自身を律することにブレがないDICEとInfinity Wardの姿勢には、近年の国内ゲーム文化にも目立ちつ多種多様な対立構造(ほとんどは実際にありもしない)の中でどう“楽しむ”か、学ぶべきところが多いと言えるのではないでしょうか。
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