アーティストBill Willingham氏が“The Wolf Among Us”の原作コミックシリーズ「Fables」をパブリックドメイン化、DCは訴訟の構え

2023年9月18日 12:16 by katakori
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「The Wolf Among Us 2」

2002年6月の刊行以来、DC ComicsのVertigoレーベルを象徴する作品として極めて高い評価を獲得し、ゲーマーには“The Wolf Among Us”シリーズの原作として知られるクリエイターBill Willingham氏の傑作コミックシリーズ「Fables」ですが、先日Bill Willingham氏が自身のsubstackを通じて、なんと本シリーズの(数多く存在するスピンオフやキャラクターの権利を含む)パブリックドメイン化を報告し大きな話題となっています。

これは、長年に渡って確執が深まっていたBill Willingham氏とDC Comicsとの軋轢が遂に最悪の状況を迎えたことによるもので、氏は「Fables」をパブリックドメイン化した理由として、DC Comicsとの出版契約に関する問題に加え、現行の商標と著作権に関する法律の問題点を挙げており(※ ちなみにBill Willingham氏は、政治やイデオロギー、マイノリティの権利など、様々な事象について自身の哲学と考えを良くも悪くもはっきりと掲げる“もの言うクリエイター”であり、これまでも様々な問題提起を行ってきた)、氏が公平でも誠実でもないと糾弾するDCとの契約については、これを正面から訴訟する(67歳の氏が残りの人生を無駄に費やすような)時間的余裕がないことから、非対称戦争の考えに基づき別の土俵でDCと戦うために、「Fables」をみすみす悪の手に落としてしまうよりも、良き人たちがまだ多く存在するであろう全ての人々に「Fables」を託すことにしたと説明しています。

また、氏はDCとの非対称的な戦いにおいて、良き人々の手に作品が渡ることこそが“勝利”だと明言しており、「Fables」を誰かにあげてもいいし、販売したっていいと伝えています。

Bill Willingham氏は、ここまでの状況に至ったDC Comicsとの関係について、契約を結んだ当初のDCは誠実な人々が運営する誠実な企業であり、互いに契約の詳細を公平かつ公正に捉え、問題が生じた時には、互いが理性的な人間としてこれを解決してきたと前置きした上で、その後20年の歳月を経た今では、前述の誠実な人々はDCを退職するか解雇され、契約のあらゆる項目を自分の利益を最大化するためだけに解釈することを選んだと強く非難。

「Fables」関連の契約について、DCの弁護士が異議を唱えたり再解釈できない明白な事実は、Bill Willingham氏自身が「Fables」の知的財産を持つ唯一の所有者であることだと強調しています。

また、Bill Willingham氏は商標と著作権法に対しても異議を唱えており、改革が必要だと明言。現行の法体制は、大企業の非倫理的な裏取引の集合体であり、大企業が望む成果を独占するための仕組みだと非難し、自身が考える新しい“やや過激な”知的財産法(※ 権利は最初の公開から最長20年間、オリジナルの作成者が所有し、その後パブリックドメイン化、ただし権利者は前述した20年の権利が消失する前に売却可能で、その場合最大10年間の独占使用が可能。つまりあらゆる知的財産は最大30年でパブリックドメインとなる)を自ら実践・テストするために、20年に渡って愛した「Fables」を手放すことにしたとのこと。

さらに、Bill Willingham氏はDCの問題として、ロイヤリティの報告の遅れや過小報告が数多く生じていたことを挙げ、その一例として「The Wolf Among Us」を紹介。DCがTelltale Gamesに「Fables」のストーリーや登場人物、設定、歴史を自由に変更できる権利を与えていただけでなく、当初の出版契約にビデオゲームが含まれていなかったことから、ライセンス料が発生しなかったものの、その後DCが幾つかの点で常歩し口頭でライセンス料の支払いを約束。しかし、この約束もその後反古にされ、「The Wolf Among Us」とTelltale Gamesについて良いことしか発言できない制限とNDAを含む“コンサルティング料”に変更されたことが判明しています。(※ Telltale Gamesのために捕捉しておくと、“The Wolf Among Us”は間違いなくスタジオ史上最も優れた傑作であるものの、原作との関係という1点においては、別ユニバースの作品と捉えるのが妥当な箇所が多く存在していました)

今のところ、「Fable」の出版が今後どうなるのか、続編「The Wolf Among Us 2」に対する影響についても詳細は不明ですが、今回の件についてDC Comicsが声明を発表しており、以下のように報告。訴訟も持さない構えを見せています。

DCが発行した「Fable」のコミックおよびグラフィックノベル、並びにここに含まれるストーリー、キャラクター、コンテンツは、全てDCが所有し、アメリカおよび全世界の著作権法によって保護されており、パブリックドメインではありません。

DCは全ての権利を留保し、この知的財産権を守るために必要な措置を講じます。

参考:殺し屋となったドロシーが姿を見せる続編初のトレーラー

“The Wolf Among Us 2”は、シーズン1の終了から6ヶ月が経過した冬のニューヨークが舞台となる直接的な続編で、初代の事件を経てフェイブルタウンの保安官となったBigbyと副市長になったスノーの物語を描くことが報じられていました。

情報元及びイメージ:substack, Eurogamer, CBR, PC Gamer

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