Longdueが“ディスコ エリジウム”の精神的後継を謳う新作CRPG「HOPETOWN」を発表、クラウドファンディングの予告も

2025年1月24日 19:17 by katakori
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「Hopetown」

昨年10月上旬、ほぼ同じタイミングで傑作“ディスコ エリジウム”の精神的後継を掲げる3つのスタジオ“Longdue”と“Dark Math Games”、“Summer Eternal”が設立され話題となりましたが、この内の1つで、“Summer Eternal”と元ZA/UMのライターArgo Tuulik氏を提訴し活動を差し止めた新スタジオ“Longdue”が、昨晩デビュー作となる新作CRPG「HOPETOWN」を正式に発表。近くクラウドファンディングの実施を計画していることが明らかになりました。

「HOPETOWN」は、Longdueが“Disco Elysium”の生々しい感情の奥深さと心理描写の機微に、“Planescape: Torment”の哲学的な芳醇さと複雑な物語を融合させ、RPGの可能性を再定義し、ストーリー主導型のRPGにおける新たなビジョンを形作ると豪語するアイソメトリック視点のサイコロジカルRPG。

作品の舞台は、衰退と変革の瀬戸際に立ち、政治的な腐敗と陰謀、権力争いによって爆発寸前の火薬庫のような混乱に満ちた鉱山の町。

主人公はこの町を調査するジャーナリストで、“ディスコ エリジウム”と同じく、選択によって様々なプレイスタイルが実現でき、型破りなジャーナリストとして町に混乱をもたらすか、それとも陰謀論者となって事実を歪曲し報じるか、あるいは計算高い調査員となって残酷な真実を明らかにするか、プレイヤーの選択が物語を形作るようなRPG体験が得られるとのこと。

また、主人公の出自も報じられており、世界で最も裕福な男の実子の1人として、特権に守られた家で贅沢と権力を謳歌してきた一方、全ての人を遠ざけるようなトゲのある人物でもあり、何らかのスキャンダルに起こし家を追放され、長い列車の旅を経て鉱山の町に辿り着いたことが判明しています。

加えて、当初のアナウンス通り“ディスコ エリジウム”のスキルシステムを踏襲するような、ゲームプレイメカニクスとして、人間の感情や記憶、会話によって人物の相関関係を再構築する“心理的地誌学”システムを「HOPETOWN」に導入することが報じられています。

なお、「HOPETOWN」のクラウドファンディングキャンペーンが近日中に開始される予定で、事前登録の受け付けがスタートしており、登録者にはいち早く支援のオプションにアクセスできるほか、一部の特典は数量限定となり、一定期間のみ提供されるとのこと。

開発を担当するスタジオ“Longdue”について

余談ながら、“Longdue”の設立発表時には、スタジオに“ディスコ エリジウム”とキャンセルされた続編に携わったZA/UMの元開発者たちが在籍すると報じらた一方、具体的に“誰”が在籍しているのか、詳細は提示されていませんでしたが(※ 実際は前述のArgo Tuulik氏を担ぐ予定だったものの、トラブルが生じ名前が出せなかった)、今回遂にプロジェクトを率いるスタッフの名前が明かされ、外部スタジオとして“ディスコ エリジウム”の開発に参加したポーランドの“The Knights of U”の共同創設者Piotr Sobolewsk氏が「HOPETOWN」の開発をリードすることが判明。(※ Piotr氏の名前は、“ディスコ エリジウム”のクレジットにて、旧“The Knights of Unity”の項目で確認済み)

Piotr Sobolewsk氏は、自身が“ディスコ エリジウム”を「救った」15人のチームを発売の前後6年間に渡って指揮してきた経験があると語り(※ 彼らが傑作を何からどう救ったのか、詳細は不明ですが)、“ディスコ エリジウム”の開発から得た教訓を活かし、「HOPETOWN」の中核となる大胆かつ革新的なデザインを作り上げると強調しています。

また、“Longdue”の発表によると、「HOPETOWN」の開発チームには、“ディスコ エリジウム”のナラティブやライティング、ワールドデザイン、サウンド、オーディオ、技術デザイン等に携わった7名の開発者が在籍しているほか、“Cult of the Lamb”や“The Witcher”シリーズ、“Yes, Your Grace”等に携わったベテランたちによるRPGジャンルのオールスターチーム(原文ママ)が結集し、“ディスコ エリジウム”の精神的後継作品に取り組んでいるとのこと。

今のところ、「HOPETOWN」の開発を手がける“Longdue”については、断片的な情報しか分かっていませんが、スタジオの創業者は“ZA/UM”や“ディスコ エリジウム”とは縁もゆかりもないオンラインコーチングビジネス関連の実業家Riaz Moola氏であり、この人物がもう一つの“ZA/UM”後継スタジオを謳う“Dark Math Games”の出資者でもあること、この“Dark Math Games”がZA/UMのスタジオ設立に深く関わり、後に様々な問題を引き起こした作家Kaur Kender氏の新スタジオであること。さらに、“ディスコ エリジウム”のメインライターの1人であるArgo Tuulik氏が、“Dark Math Games”と“Longdue”の両方に一時在籍しており、これを巡り新たな訴訟沙汰に発展している現状を注記しておきます。

加えて、“ディスコ エリジウム”の誕生と成功を支えた3人の最重要人物Robert Kurvitz氏とAleksander Rostov氏、Helen Hindpere氏については、Robert Kurvitz氏が既に(現時点では“Red Info”と呼ばれる)新スタジオを設立しており、Aleksander Rostov氏と共に何らかの計画を進めているものと見られています。(※ これについては、近く公開されるNoclipの長編ドキュメンタリーに期待)

情報元及びイメージ:PCGamesN, Gematsu, Longdue Games Studio

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