近年、Kentucky Route Zeroやフィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと、Dujanahといった優れたタイトルが登場している魔術的リアリズム系譜のアドベンチャージャンルですが、同カテゴリの新たな期待作として、そして傑作“Gone Home”のプログラマJohnnemann Nordhagen氏が設立した新スタジオ“Dim Bulb Games”のデビュー作として注目を集める「Where the Water Tastes Like Wine」のハンズオンプレビューが新たに解禁され、複数の物語を描く本作のベースとなるプロットや登場キャラクター、メカニクス等に関する幾つかの新情報が明らかになりました。
- “Where the Water Tastes Like Wine”は、マーク・トウェインの“ハックルベリー・フィンの冒険”やジョン・スタインベックの“怒りの葡萄”、ジャック・ケルアックの“路上”といった現代アメリカ文学をはじめ、ポール・バニヤンやペコス・ビル、首なし騎士に代表されるアメリカの伝説やほら話、クロスロードにおける悪魔との取引に代表される古いブルースやフォーク、ブルーグラスにインスパイアされたオープンワールドアドベンチャーゲームで、PCとMac向けの新作として2018年初頭に発売予定。その後コンソール版のリリースを予定しているとのこと。
- 今回ご紹介する情報は、10月6日から8日にかけて、ロサンゼルスで開催された今年のIndieCade Festivalの会場に出展された本作のプレイアブルなデモとインタビューから明らかになったもの。
- 本作の主人公は、仄暗い部屋でオオカミのような外観の悪魔とのポーカーに負け、骸骨にされてしまった人物で、彼のために国中を歩き物語を集めることになる。
- 大陸全土に及ぶ主人公の旅を通じて、それぞれに異なる著者が描いた16の物語とそれを語る人物との出会い、ゆっくりとベールを脱ぐ16のアークが描かれる。
- “Where the Water Tastes Like Wine”のベースとなるプロットやテーマ、奇妙な作品の名称(※ タイトルに記された“水がワインのように味わえる場所”は、60年代を代表するブルースバンドで伝説的なモントレー・ポップ・フェスティバルやウッドストックに出演した“Canned Heat”の代表曲“Going up the Country”に登場する夢のような逃避先として知られる)は、アメリカンドリームにおける“夢が実現する場所”を示しており、ゲームの全てはその場所を見つけることに関係している。
- 主人公の旅を通じて、出会うキャラクターには、両親に見捨てられた炭鉱夫ホーボーの子供や、ロング・ウォーク・オブ・ナバホ(リンカーンがナバホ族に強制収容所への移動を命じた民族浄化)の道程にあるナバホ族の女性、つまり約束されながらも実際は存在しないアメリカなるものを探す人物達が含まれる。
- オープンワールド世界の探索には、補給や休憩を含む軽めのサバイバルメカニクスが用意されているが、ゲームの大半は歩いて、会話し、ヒルビリーなオリジナルスコアを聞いて楽しむことに費やされる。
- Johnnemann Nordhagen氏によると、“Where the Water Tastes Like Wine”はGone Homeの開発を終えて臨んだ列車と船による一人旅に着想を得たとのこと。氏は飛行機を避けた放浪の旅の中で、多くの人々に出会い、多くの物語を互いに語り合い、そこからブルーグラスやジャズ、フォーク、ブルースに対する愛と放浪の物語を追求するアイデアを得たとのこと。
- プレイヤーは悪魔から自身を解放するために、各地で物語を集めなければならない。この物語を手掛ける著者には、初代“The Witcher”に携わったAnne Toole女史やWaypoint; Leigh Alexanderの編集長Austin Walker氏、Reigns: Her MajestyのLeigh Alexander女史、South Park: The Fractured But Wholeのナラティブデザイナー兼ライターJolie Menzel女史といった多彩なジャンルやメディアで活躍するライター達が含まれる。
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