これまで所謂シュヴァンクマイエル的な幾つかのストップモーション作品で多くのファンを魅了してきたアーティスト”PES”の新作「The Deep」が登場、深海を舞台に有機的な表現を氏らしい身近なメタルで表現した素晴らしい作品に仕上がっています。
独特のテイストが気になった方はPESの公式サイトにて氏が手掛けた多くの作品が掲載されているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
これまでにも何度か興味深い統計結果をお知らせしてきたValveが運営するデジタル流通プラットフォーム「Steam」のユーザー調査ですが、新たに昨年12月の調査結果が発表され、2世代前のOSながら大きなシェアを保っていたWindows XPが徐々に世代交代を迎えつつある事が明らかになりました。
現在Windowsのバージョンで最も普及しているのは”Windows 7 64 bit”で11月から0.78%成長を果たし36.66%を占めており、XPは11月から1%ダウンの25.75%という結果になっています。
つい先日にはDICEのレンダリングアーキテクトを務めるJohan Andersson氏が来る新作”Battlefield 3″で利用されるFrostbite 2エンジンがWindows XPとDX9をサポートせず、64ビットOSが推奨される旨をtwitしており、DX10以上専用タイトルもちらほらと確認される昨今、いよいよOSの世代交代が本格化しはじめた象徴的な調査結果だと言えそうです。
様々な記録を今も伸ばしつつあるTreyarchの「Call of Duty: Black Ops」ですが、また新たなマイルストーンに到達した事が明らかになりました。Activision Blizzardの声明を報じたMTV Multiplayerによると、Call of Duty: Black Opsのプレイ人口が2000万人に到達、なんとゲームの総プレイ時間が6億時間(約6,8500年)を記録したとの事。
これは11月9日のリリースから一日辺り平均1000万時間がプレイされている事を示しており、リリースから4ヶ月で2500万プレイヤー到達が発表されたModern Warfare 2と比べて、Call of Duty: Black Opsがかなりのハイペースで記録を伸ばしている事が窺えます。
また、お馴染みMythbustersの検証映像のエピソード3も登場、今回は以下の様な内容の真偽が確認されています。
- 落下死する高さから他のプレイヤーの上に着地する事で生きながらえる事が出来るか
- トマホークで自殺する事は可能か
- Mortarsは航空機を破壊する事ができるか
- ケアパッケージにExplosive Boltを突き刺せるか
- SAM Turretでの自殺は可能か
- SAM Turretが壁を撃つ場合はどうか
- SmokeとGasグレネードは水たまりでも爆発するか
- Launchマップのロケットは打ち落とす事が出来るのか
さらに今回はBallistic Knifeとトマホークを駆使した凄プレイ映像もご紹介。鬼エイムで静かに的確に敵を無力化していく様子は、もはや”Black Ops”ではない何か別のゲームにも感じられる不思議なプレイ映像となっています。凄い……。
昨年末に行われたVGAのGOTYを得たRockstarの「Red Dead Redemption」ですが、VGA以外のアワードでも様々な賞を受賞し、まさに昨年のゲーム業界を席捲したタイトルとなりました。リリース前にはマカロニウエスタンのタイトルとして苦戦するのではと噂された本作でしたが、予想を覆す大きな成功と今回の受賞は続編の登場に一層期待を抱かせるに十分な結果だったと言えます。
そんな中、Rockstarのプロダクト開発のVPを務めるJeronimo Barrea氏が最新号のOfficial PlayStation Magazineに登場、Red Dead Redemptionが口コミによる大きな成長と成功を収めた事に喜んでいると発言。続編について開発のアイデアが残されているかと尋ねられたBarrea氏は「全てのRockstarタイトルには盛り込まれなかった大量のアイデアが残っている」と今後の展開に関する意欲を明らかにしています。
これまでPC版のリリースは無いと明言されてきたRed Dead Redemptionですが、ここにきてPC版登場の噂が登場しています。これはゲームの通信販売を行う”World of Games”にPC版のページが掲載された事から噂となっている物で、現在は該当ページが取り下げられたものの予約も可能な状態で公開されていました。
また、World of Games以外にもGameshop、MegaHracky、Game Leaderの3サイトでも掲載され予約可能な状態となっていますが、いずれもチェコの販売サイトでの登場に留まっており、今後事実確認が待たれる所です。
いよいよ1月6日から9日にかけてラスベガスで開催される今年の「CES 2011」ですが、ショーのキックオフを務めるマイクロソフトの基調講演がFacebookのMicrosoft公式ページにてストリーミング配信される事が明らかになりました。
これはお馴染みMajor NelsonことLarry Hryb氏が明らかにしたもので、ストリーミングは東部時間9:30pm、太平洋標準時6:30pm、国内では6日木曜の午前11時半頃から開始されます。
昨年のCES会場ではSteve Ballmer氏がキーノートを行い、IPTVサービスのU-verseやXbox Game Roomの発表、当時は”Project Natal”と呼ばれていたKinect関連の情報や、Halo: Reach、Alan Wake等に関するアナウンスが行われており、今年も何らか大きな発表が控えているのではないでしょうか。
なお、海外情報サイトのGlimpse Dogでは今回の基調講演用の物とされるバックステージの写真が掲載され、Avatar Kinectと名付けられたサービスがアナウンスされるのではないかと噂になっています。
ここまでゲーム技術と愉快ネタをまとめた年末企画、本日はアニメーションや音楽ネタなどを含む映像作品の特集をお届けします。今年もいよいよあと二日、今日のネタはちょっとした休憩に適したゲーム絡みの物から全く関係無いエクストリームな物まで各種取りそろえてありますので、お掃除や年末行事の一休みにどうぞ!
こちらはアートとデザイン、音楽、プログラムを融合させた作品を多く手掛けるRostlaubスタジオのアニメーション作品「Ana Somnia」(※タイトルのリンクから作品サイトへリンクします)です。
本作品は簡単な仕掛けと共に始まる少女の夢を想像力豊かなモチーフと圧倒的な量のアニメーションで構成した作品で、恐ろしく繊細で緻密に見えるアニメーションは多くのパーツを用いたスクリプト制御によって無数のバリエーションを生み出され、見る度に全く違う世界を体験する事が可能。いつ果てるとも知れない”悪い夢”感が素晴らしい作品となっています。
昨日はゲーム技術の総まとめをお知らせした年末特集、第2弾は今年の”良い顔”とゲーム開発者のオモシロエピソードを纏めた愉快な記事のご紹介です。人間からキュートな動物達、お馴染みのゲーム開発者まで揃う一年の〆に相応しいハッピーな内容となっています。という事で早速ゴー!
数多くリリースされたビッグタイトルが素晴らしく豊作だった今年もいよいよ終わりを迎え、いよいよ新しい年を迎える事となります。ゲームニュースから技術ネタ、面白ネタまで色々とお伝えしてきた今年のdoope!ですが、今年も去年に引き続き一年を振り返る特集をスタート!まずは近い将来もう実現が間近に迫っているゲーム関連の技術ネタをご紹介します。
今年は遂にXbox 360とPS3がモーションコントローラのローンチを果たし、3D立体視対応も本格化、さらに加速した感の強いゲーム周辺技術はこのままどこまでいってしまうのか、ご紹介する記事はいずれも今後の動向を示唆する非常に興味深い内容となっています。なお、各見出しからは該当記事へとリンクを設定していますので、内容が気になった方は元記事でより詳しい内容がご覧頂けます。
これまで当サイトでは多くのゲームに纏わるファンメイドムービーをご紹介してきましたが、その中でも明らかに頭1つ飛び抜けた超クオリティのDuke Nukem作品「The Duke: Fate of Humanity」が登場しました。
映像を見て頂ければそのクオリティは一目瞭然、デューク様のキャスティングも雰囲気抜群で長編が見たい!と十分に感じさせる内容となっています。制作を手掛けたのはフィンランドのプロダクションNew Dawnで、クレジットを見ても判る通りファンメイドとは言えかなりしっかりした体勢で制作が進められている事が明らかです。
この素晴らしいトレーラーには開発者達も舌を巻いた様子で、3DRealmsのDuke Nukemクリエーターとして知られるGeorge Broussard氏は”アメージング”と評価、長編が見たいとtwit、そして、GearboxのクリエイティブディレクターMikey Neumann氏は”著しく良く出来ている”と述べたうえ”上品”だと評価しています。
The Duke: Fate of Humanityの最新情報は現在Facebookにて公開されており、既に1000人近いファンがメンバー登録を行っており、今後も作品の制作が続けられるのか続報に期待が高まります。
すっかり年末でゲームニュースらしいニュースも数が少なくなってきているので、普段ご紹介しきれていない類の愉快映像を2つご紹介!1つめはゼリーをぷるぷるさせる為に開発されたスチームパンクテイストのゼリーぷるぷる機械が実際にゼリーをぷるぷるさせる様子を収めた映像です。 (※ スチームパンクでキュートな作品を多く手掛けるNik Ramage氏の新作です。)
2つ目は赤ちゃんが宙づりの歩行器に乗り、ドイツはインダストリアルテクノの父”ドイチュ=アメリカニシェ・フロイントシャフト”の名曲”Die Luge”に合わせて踊る素晴らしい映像。なぜDAFを合わせた……。
Left 4 DeadやPortal、新作が待たれるHalf Lifeシリーズなど数多くの大作を手掛けながら、デジタルディストリビューションの覇者であるSteamを運用し、以前にはゲーマーの心拍数や発汗量等の生態測定技術を元にしたゲーム技術に関する内部研究などが進められている事が報じられていたValveですが、新たに眼球の動きによりゲームをコントロールする技術を研究している事が明らかになりました。
これはValveの広報を務めるMike Ambinder氏がGamasutraが掲載したゲームのアクセシビリティに纏わる記事の中で語った物で、体に障害を持つゲーマーへの経験を改善する様々な研究の中の1つである事が氏から語られています。同様の研究としてHalf-Life 2: Episode 3にて手話の利用が検討されていた事などが話題になりました。
まず、Ambinder氏はValveのタイトルに実装されている、字幕やサブタイトル、色盲用モード、シングルプレイゲームのポーズ機能、よりイージーな難易度レベル、操作キーやボタンの再マップ機能などのほとんどが、体に障害を持つプレイヤーのゲーム経験を改善する目的で考えられた物から生じた物である事を明かしています。
こういった経緯から現在はコントロールの代替技術に関する研究が常に続けられており、また存在しないようなゲームコントロール方法への先行的なアプローチを見つける事を目的に様々な操作方法が模索されているとの事。
Ambinder氏はこの中でも特に力を入れている研究がアイトラッキングによるゲームのコントロールである事を明かし、視線の動きをマウスカーソルのプロキシ役とさせる事をはじめ、マウスやキーボードの一切を必要としないゲームプレイも視野に入れた研究を進めていると語っています。
相変わらず意欲的なアプローチと取り組みを見せるValveですが、やはりValveのクオリティは秀逸なゲームデザインだけでは無く、各種タイトルのコメンタリ等でも見られる通りプレイヤーである”人間”に対する飽くなき興味が裏打ちをしている物だと感じられる印象的なニュースでした。
以前ハイクオリティなゼルダの一人多重演奏でご紹介した、映画音楽や作曲・アレンジ等を手掛けるミュージシャンDiwa de Leon氏が新たに「スーパーマリオギャラクシー」の一人演奏映像を公開しました。
相変わらずボーカルからコーラス、ギターにバイオリンにパーカッションまで1人でこなす芸達者振りに、今回はミンダナオ島に伝わる弦楽器”hegalong”まで加わって哀愁さえ感じさせる素晴らしい演奏に仕上がっています。なお、前回と同様”良い顔”的な意味でも素敵なクオリティになっているので楽しさも2倍!間違いなしです。
今日はせっかくのクリスマスイブだと言うのに、どうにも裁判沙汰やら事件やらファンボーイがどうしたこうしたやら暗いニュースが多く登場しています。
何もこんな日に……そんなこたぁ今日は無視だ!という事で、しばらく取り溜めておいた「Epic Mickey」のキュートなオズワルドとミッキー達の映像やコンセプトアート等をたっぷりとお届け、殺人的な可愛さで年末も楽しくゲームをプレイしましょう!
今回ご紹介するのはエレクトロジャンルのプロデューサーなどを手掛けるD!ttoによるEpic Mickey映像に、Junction Pointで本作のコンセプトアートを手掛けたアーティストA.J. Trahan氏のアートワーク、同様にコンセプトアートを手掛けたBilly Ceorge氏の作品となります。
去年、歴史に残る(doope!的な意味で)名クリスマスプロモーション映像を公開したUbisoftですが、今年もラビッツのクリスマス映像が登場!毎度の事ながら素晴らしく可愛いラビッツにクリスマス感高まる素敵な映像となっています。ああもうかわいいのうおまえは。
残念ながら今年のVGAで発表予定だったギアーズ関連の新情報は延期となってしまいましたが、来年2月28日~3月4日にかけてサンフランシスコのMosconeセンターで開催される”GDC 2011″にてEpicの新IPが発表される可能性が出てきました。
これはお馴染みEpicのCliffy Bが最新号のEGM誌に掲載されたインタビューで語った物で、2011年の初めに明らかになる新タイトルが新しいIPである事を明言、発表が行われる場所がGDCである事を示唆しています。名称や詳細については明らかにされていませんが、そのほとんどがCliffy Bのアイデアから成るタイトルである事が語られています。
そして、Cliffy Bはこのタイトル開発における重要人物として”PROTOTYPE”のリードデザイナーを務めた事で知られるEric Holmes氏の名前を挙げ、Holmes氏が参加して以降、前述のCliffy Bのアイデアによるタイトルの内容にHolmes氏の要素が多くミックスされたタイトルになったと語っています。
さらにCliffy Bは新しいIPの登場について、昨今のゲームデザイナーが現代のスタン・リーとジャック・カービーだと述べ、人々に大きな衝撃をもたらすユニバースを作っていると発言、Call of DutyシリーズがオリジナルのMedal of Honorを手掛けたゲームデザイナーにより生み出され、Gears of WarがオリジナルのUnreal Tournamentによって創られたと語り、来る新IPのクリエイトが楽しみだと意気込みを語っています。
(※ スタン・リーはアメコミの第一人者として、マーベル・コミックの多くを手掛けた当サイトでも御大としてお馴染みの巨匠。ジャック・カービーも同じくマーベルの原作者で、X-メンやファンタスティック・フォーなど多くのキャラクターを生み出した事で知られています。)
まさかCliffy BのアイデアにHolmes氏が得意とするオープンワールドが融合する様なタイトルの開発が進められているのか、2月末のGDC開催が今から楽しみ!です。
今年の4月に始まった「Call of Duty: Black Ops」の暗号解読企画、開始当初はCall of Duty: Black Opsの正式タイトルすら存在せず、そもそもCoDシリーズのプロモーションかも判らない状態でしたが、第8回の暗号解読からはいよいよ本編に用意された暗号や謎に迫り始めました。
本編に用意された膨大な謎を詳らかにし、複雑に絡み合った糸の整理を進めたい所ですが、今回は今後続く本編の解読を進める事で見えてくる物語に大きく影響を与える番外編の1回目をお送りします。
この番外編では今年の8月、Call of Duty: Black Opsにゾンビモードは搭載されるのか否かが注目を集めていた時期に、Treyarchが海外メディアに送付した32枚に渡る資料の検証を進めていきます。資料の内容はほとんどが第二次世界大戦頃の物となっており、一見本編との関係性は薄そうに感じられますが、読み解く事でCall of Duty: Black Opsに判りやすく存在する敵勢力”GK”と、主人公達が所属する”CIA”、およびアメリカの関係性が可視化されていく事となります。(※ 資料の一覧はFlickrからご確認下さい)
これまで進めてきた暗号解読で常に名前が登場してきた”GK”、本編では終ぞその名前が呼ばれる事は無かったものの、INTEL上ではGKの調査が進められており、シュタイナー博士やクラーク博士がGKに所属する科学者であった事が判明しています。また、ミッション7″Numbers”のとある場所にはGKロゴの入ったスーツケースを持つ人物の写真が発見されています。
暗号解読で常に名前が挙がっていた”GKNOVA”から、GKがどうも組織だった集団で、Novaプロジェクトと呼ばれる計画を進めている事が判明したのは解読の第6回。そこではGKのロゴやアメリカの何らかと内通している様子が明らかになっていました。
さらにミッション11″WMD”のINTELではRyan Jacksonによる調査からGKが”Gorki-Korolev Medical Company “(Gorki-Korolev製薬)という製薬会社である事が明らかになっています。
という事で、この辺りの内容を頭に置いて以下に進めていく各書類の考察を読み進めて頂ければと思います。なお、各書類のイメージにはFlickrへのリンクしてありますので、文字の詳細まで確認できるイメージはそちらでご確認下さい。
昨日Activisionが元Infinity WardのボスVince Zampella氏とJason West氏に対して起こしていた訴訟の内容を更新し、新たにElectronic Artsを相手取り4億ドル規模の損害賠償を求めていたことが明らかになりました。
このActivisionの動きに対し、Electronic Artsの広報を務めるJeff Brown氏がロサンゼルスタイムに「これはつまらない事と計画的なミスディレクションに満ちた宣伝的なパフォーマンス」「Activisionは、解雇され、ただ彼らの未払いの報酬を正統に得たいと願う2人(Vince Zampella氏とJason West氏)のアーティストに対する明確な対応を持ち合わせていない事実を隠蔽したいだけだ」とActivisionの行動に強い批判を顕わにしています。
なお、今回のActivisionの応訴にEAが加えられるかどうかは法廷が1月に決定を下す予定となっており、年明けからいよいよ具体的な結審に向けて両社の動きが本格化すると思われます。また、Vince Zampella氏とJason West氏を中心とした退職者グループと現Infinity Wardの従業員グループが未払いのロイヤリティー支払いをActivisionに求めた裁判の公判期日は2011年5月23日となっています。
今年の3月2日、Modern Warfare 2の世界的なローンチを果たし、マップパックのリリースを控えていた当時のInfinity WardのボスVince Zampella氏とJason West氏が突如Activisionから解雇されて以降始まったInfinity WardとActivision、そしてInfinity Wardの2人が起ち上げたRespawn Entertainment、そしてRespawnと手を組んだElectronic Artsを巻き込んだ泥沼騒動はまだ皆さんの記憶に新しい事と思います。
以降壮絶な舌戦が繰り広げられてきたものの、肝心の裁判については具体的な続報が登場せず、進展が見られない状況が続いていました。そんな中、今月に入りActivisionがVince Zampella氏とJason West氏を相手取り4月に提訴した訴訟内容を更新、新たにElectronic Artsも相手取り4億ドル(約335億円)の損害賠償を求めている事が明らかになりました。
今回の更新は4月の訴訟内容にElectronic Artsが関与した事を示す新たな証拠としてEメールの文書等を添付した物で、Vince Zampella氏とJason West氏がCall of Dutyシリーズの失敗を目論み、Infinity Wardを分裂させ、Activisionに甚大な損害を与える為にElectronic Artsと共謀したという衝撃的な内容が含まれています。
Activisionが提出した70ページに及ぶ資料にはInfinity Wardの歴史やCall of Dutyフランチャイズ、Vince Zampella氏とJason West氏に関する情報の詳述と共に、2009年8月に両者がElectronic ArtsのJohn Riccitiello社長と私的な会談の場を持ったとの内容が記され、この会談後2人がElectronic Artsと秘密裏に共謀し機密情報等のやり取りを行っていたと記されています。
また、Vince Zampella氏とJason West氏とElectronic Artsの間を取り持ち”ハイジャック”に関与した人物としてCAA(Creative Artists Agency:ハリウッドのタレント事務所)の所属エージェントSeamus Blackley氏がやりとりしたメールの内容を証拠として添付、この私的な会談について”面白い混乱を遂行する事が出来た”と振り返っている内容が記載されています。
さらにActivisionはVince Zampella氏とJason West氏がElectronic Artsと共謀しCall of Dutyシリーズに携わる他のデベロッパに損害を与える為に動いていたとして、TreyarchのCall of Duty: World at War用DLCのトレーラー公開日にInfinity Wardが手掛けていたModern Warfare 2のトレーラーを故意に公開したと内部からのサボタージュを行っていたと記しています。
この件の証拠としてJason West氏とInfinity Ward社員間に交わされたメールが挙げられており、Treyarchのトレーラー公開を知ったWest氏が社員に自分達の映像を公開する事でTreyarchのプロモーションを破壊し亡き物にしようと語った旨が掲載されています。
さらにActivisionはVince Zampella氏とJason West氏の人格を否定する様な評価を記載しており、彼らの世間的な評価と現実には差異があり、実際の彼らは他のデベロッパや別のActivisionタイトルにスポットライトを奪われるかもしれないという嫉妬に取り憑かれた心の狭い幹部だったと記載、泥仕合にも程がある残念な内容となっています。
という事で、後ほど改めてお知らせしますが、既にElectronic Artsからの反論も登場、本当に目も当てられない酷い状況になっていますが、Vince Zampella氏とJason West氏がActivisionに対して起こした未払い金を含む32億円規模の訴訟に対し、10倍以上の損害賠償を求め反訴したActivisionのトラブルは果たして着地点を見出す事が出来るのか、難しいとは思いますが平和的な解決が訪れる事を希望します。
なお、これまでの経緯をご存じない方、或いは忘れてしまった方に向けて以下に過去の記事を時系列にまとめました。ご興味のある方は是非ご一読をお勧めします。
[2010年3月2日] 噂:Infinity Wardに何らかのトラブルか?様々な情報が錯綜中
[2010年3月2日] 続報:ActivisionがInfinity Wardのボス2人に対する訴訟を準備中か、SECの公式文書から明らかに
[2010年3月3日] 続報:Infinity Wardに何が起こっているか?ボス2人はやはり退社、しかしIWは今なおCoDの中心を担う
[2010年3月5日] Infinity Wardのボス2人が32億円と”Modern Warfare”フランチャイズを求めActivisionを提訴
— この間にInfinity Wardから21名のスタッフが退職 —
[2010年4月28日] 今度はInfinity Wardに残った社員グループがロイヤリティーの支払い等を巡りActivisionを提訴
[2010年4月28日] Infinity Wardが訴訟内容を更新、Activisionが「警察国家」的な体制を作った
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