今月にはいってスタジオ閉鎖となったスウェーデンのデベロッパGRIN、近年手掛けていた大作開発での不振による資金繰りの悪化やクライアントの支払いの遅れで閉鎖に至ったと報告しています。
GRIN最後の言葉にはこれまでリリースしてきたタイトル達と共に”仕上げられなかった傑作”との文字がありどういった物なのか憶測を呼んでいましたが、これがなんとスクウェア・エニックスのファイナルファンタジーシリーズのスピンアウト作品だとの事。
元GRINの社員達のレジュメやポートフォリオからGRIN時代の開発実績としていくつかのアートワークやゲーム内の画像などが明らかにされ、その存在が明るみに出てきました。GRINとスクウェア・エニックスの間に取り交わされたプロジェクトの名前は「Fortress」という物でファイナルファンタジーXIIのスピンアウトタイトルとなるアクションゲームだったようです。
ただGRINはもう閉鎖してしまい、5月の大規模なレイオフで同スタジオを去ったメンバー達もゴセンバーグにOutbreak Studiosを立ち上げ新しい道を歩み始めています。「Fortress」が日の目を見ることはもうやはりないのでしょうか。
gamescom 2009において、ドイツのゲームポータルなどを手掛けるBigpoint、同社は現在PoisonvilleというMMOを開発中ですが、そのアニメーション技術にオランダのXsens社のモーションキャプチャー技術を採用したことを発表しました。
いずれもあまり耳にしない事ばかりですが、このXsens社のモーションキャプチャー技術が一風変わっており、MVNと呼ばれるこのシステムは、通常イメージする大がかりなスタジオやセンサーを初めとする光学装置、そしてカメラも必要としない新しいモーションキャプチャー技術で、スーツにいくつも内蔵された加速度センサーとジャイロによってモーションをデータ化、さらにデータをBluetoothで無線通信できるという優れもの。
当然予算や製作スピードもかなり効率的になるようで、BigpointのHeiko Hubertz氏は「非常に短いスケジュールの中で現実的なモーションを作成することができた」と述べています。Xsens社のMVN技術はEAやソニー・ピクチャーズなどにも供給されているそうです。
先ほどS.T.A.L.K.E.R.シリーズを手掛けるGSC Game Worldのパブリッシングをナムコが務めるというニュースをお知らせしましたが、さらにHeavenly Swordを手掛けたNinja Theoryがバンダイ・ナムコとの提携を発表しました。
ナムコバンダイゲームスアメリカのCEO岩井誠氏がプレスカンファレンスに登壇、「Ninja Theoryの最初のタイトルは高品質でシネマティックであり、さらに心を奪うようなゲーム体験を実現し、彼らの優れた才能と能力を証明しました。」と述べ、北米でのビジネスとヨーロッパのデベロッパとの親密な関係をアピールし、超大作の製作へ意欲を示しました。
また、Ninja TheoryのNina Kristensen女史は「この新プロジェクトは豊富な物語性と最先端技術、そしてエキサイティングなゲームプレイをコアに進めます。」と述べ、ナムコバンダイとの良好な関係を示唆しました。
まだタイトルに関する情報は明らかにされていませんが、とうとう動き出すNinja Theoryの新作、続報が非常に楽しみです!
以前お知らせした、ポピュラスやダンジョン・キーパーなどの過去のBullfrog作品をElectronic Artsがリメイクのタイミングを伺っているとのニュースですが、本日EAによりダンジョン・キーパーの商標登録が行われた事が明らかになりました。
登録は同名で2種類行われており(登録内容1、登録内容2)、何らかの広い展開が予定されているのでしょうか。また、二つ目の登録内容からはダウンロードコンテンツである可能性も読み取れます。
いずれにしてもいよいよBullfrog作品の復活が現実的になってきたのでしょうか、続報が楽しみです!
いよいよ始まったgamescomのプレスカンファレンス、前半を逃してしまいましたが……カンファレンスのトピックを簡単にお知らせしていきます。 (続きを読む…)
QuakeCon 2009初日の公式アナウンスで存在が明らかになったQuake LiveのMacとLinux用クライアント、そのリリースが来週8月18日の火曜日に決定しました。
Quake Liveは名作Quake III Arenaをベースに、ブラウザで手軽に遊べるように開発された本格的なFPSゲーム。ゲーム内広告を基盤に無料で提供されており、ビジネス的にも注目を集めています。
意欲的な取り組みでローンチには注目を集めましたが、運営では広告展開に苦戦している模様で、John Carmack氏の基調講演では有料プランも検討している事が明らかになりました。有料プランではプライベートサーバの立ち上げが可能になるとの事ですが、しばらくは現状のまま運用されるようです。
[ Bethesdaは未発表の大作を開発中、TES 5はまだ計画が無く、TES MMOは機会を伺っている様子。そしてFalloutシリーズについては大きな発表はありませんでした。 ]
テキサス州のGaylord Texan Resortで開催中のQuakeCon 2009、今日はFallout 3のプロデューサーを務めたTodd Howard氏による基調講演が行われました。同氏はBethesdaの親会社であるZeniMaxがid softwareを買収したことにより、今年のQuakeConが初めての登壇となります。
まずBethesdaとid softwareがお互いにPC向けのタイトル開発に始まり、ゆっくりとマルチプラットフォームへ移行している事が非常によく似ていると親和性をアピール、Fallout 3の開発時におけるディレクションや開発プロセスについてスライド資料を交えて説明。聴衆から質問も受けましたが、未発表の大作に取り組んでいる事は明らかにしたものの、詳細についての話はしませんでした。
また現在はThe Elder Scrolls 5の計画はないとの事、そして以前より噂の絶えなかったThe Elder ScrollsシリーズをベースにしたMMOについては「機会は常にある」と発言。やはりMMO化を視野にいれた準備は進められている様子。
気になる Falloutシリーズについても続編の話題には触れられず、既にフランチャイズタイトルとして発表済みで来年リリース予定のFallout:New Vegasについても詳細は話されませんでした。さらに改めてFallout 3のDLCは先日リリースされたDLC第5弾Mothership Zetaで終了と発言しました。
あまり前向きな新情報が得られなかったのが残念ですが、TESとFalloutシリーズ以外の大作に取り組んでいるのだとしたら、それは興味深い所ではあります。
QuakeCon 2009でのJohn Carmack氏の基調講演、先ほどお伝えした前編ではidの体制や今後の取り組みについて、iPhone編ではモバイル市場への強い意気込みを見せたJohn Carmack氏、後編ではいよいよ新トレイラーで世界中の度肝を抜いた注目のRAGEについて話が及びます。
まず先月同氏が発言して大きな議論を呼んでしまった、RAGEのPS3とXBOX 360に関するフレームレートの差についての問題に触れ、「PS3は大きなパワーを持っており、XBOX 360はプログラムがしやすい」と両プラットフォームの特徴を簡単に話しました。その上でSONYファンが怒るであろう事は知っていたが、今はコンソール機に以前よりもずっと親密に接していると、両コンソールに対して注力している事を説明しています。
さらに自戒をこめてか、XBOX 360への実装では巨大テクスチャのストリーミングや取り回し等で、かなりの余分な拡張作業が必要だったと言葉を加えています。
さらに話はWiiについても及び、モーションセンサー技術を賞賛、id softwareのタイトルがWii上に無い事を残念だと語りました。モーション認識等の近未来的な技術について大きく興味があるようで、例としてMITメディアラボが研究を進めているSixth Sense テクノロジーの技術デモ映像を再生しました。
これらを踏まえて同氏は「つまるところ、目指すのはライトセーバーです」との事。元々3D映像技術のフロンティアであるCarmack氏、彼の興味の対象はすでにこういう未来に向いているのかもしれません。併せて近年力を注いでいた宇宙開発ベンチャーにも言及、ZeniMaxによる買収以来、ゲーム開発に力を入れている事を伝えるように強いられている様に感じると不満を述べています。(確かに買収後、突然同氏の発言やインタビューが多くなりました)
こういった次世代テクノロジーの発展に重ねて、新エンジンであるid Tech 5の話題に戻ります。id Tech 5の大きな特徴として上げられているのがテクスチャの仮想化による効率化ですが、同氏はこの次のステップはジオメトリの仮想化だろうと予想しています。現在のゲーム開発のほとんどは高解像なハイレゾモデルがあり、その後にリデュース処理などを経てローポリモデルが生成されます。同氏によるとローポリモデルの生成はいずれ無くなるだろうとの事。
RAGEの開発では現実的にはまだエンジニアとアーティストの間での戦いが多く、現場ではpre-computed lighting(原文まま、テクスチャへのライトマップやアンビエント・オクルージョン等の焼き込みかと思われます)によって開発がスムースに進められたとの事。
同氏は先月のFPS差発言でも明らかなように、新エンジンの出力パフォーマンスを注視しています。中でも新エンジンで力を入れているのはマルチコアやマルチスレッドなCPUにおける効率的な並列処理で、SIGGRAPH 2009で発表したid Tech 5の技術資料でも触れていたレンダリング過程における各処理の反応時間などにも言及、ゲーム開発は既にハードウェアの物理的な壁に到達しているとの見解を併せ、並列処理を加速するために各処理ステップ以外のテクスチャや垂直同期などの部分でもパフォーマンスを上げるための枠が残されていると話しています。
さらにマウスとキーボードが未だにFPSの最も正確なコントロール方法であると発言。(どうもゲーミング関係のサプライにも手を出しているのでしょうか……)
最後にATIやNvidiaのようなハードウェアメーカーの継続的な発展がPCグラフィックをリードするだろうと発言、それこそが次世代コンソールの新しい姿だろうと、今年の基調講演を締めました。
いかにもJohn Carmack氏らしいリップサービスの薄いコアな基調講演であったと言えるでしょうか。このまま一先ず宇宙等は休んでいただいて、ぜひゲーム技術を牽引していって欲しいと願います。
昨晩13日から15日まで、テキサス州のGaylord Texan Resortとそのコンベンションセンターでまさに開催中まっただ中のQuakeCon、新しい発表や興味深い講演も様々ありますがもともとQuakeConはLANパーティ!全国から猛者たちが自慢のマイPCを持ちよって明けても暮れてもLAN対戦にいそしみます。
そんな本来のQuakeConの熱気が伺えるフォトギャラリーをG4TVが公開したのでそちらから印象的な物をご紹介します。みんな楽しそう!
QuakeCon 2009で注目を集めているJohn Carmack氏の基調講演、前編ではidの今後の取り組みなどに触れ、後編ではRAGEの話題などをお知らせする予定でしたが、iPhoneについての講演内容が意外と盛りだくさんだったので、後編の前に番外としてiPhoneの話題をお知らせします。
まずCarmack氏は今後のiPhoneアプリへの取り組み方やスケジュールについて言及し、1ヶ月おきにタイトルをリリースしていきたいと話しました。来年にはDoomやQuake、Wolfenstein 3Dなどのid softwareのクラシック作品をiPhoneでリリースする予定だそうです。
そしてリリース済みのDoom Resurrectionがシングルプレイしか遊べない事を残念がるユーザーが多かった事を明らかにし、現在マルチプレイに対応するために開発を進めているそうで、Carmack氏曰く「OS3.0は万能」との事。Doom Resurrectionの後にはiPhone3GSをターゲットに、FPSタイトルのDoom IIIをリリースするとの事。同氏は3GSのパワーアップに大きな可能性を見いだしている様です。
さらに現在開発を進めているRAGEをテーマにしたレーシングゲームなどの可能性についても語り、iPhone版で成功しているMystのファイルサイズが700MBを超えていたことに触れ、idのiPhoneタイトルも今後ファイルサイズを増していき大作化していくだろうと話しました。
今年はテキサス州のGaylord Texan Resortで開催中のQuakeCon 2009、John Carmack氏の基調講演も終わり、講演内容が明らかになってきました。
まず、今年に入ってid SoftwareがBethesdaの親会社であるZeniMaxに買収された事に触れ、ゲーム開発者として取り組んでいる事に本質的な変化は無い事などを前置きとして話しています。しかし、そうした状況で資金的な余裕ができた事から、現在id Software内ではトリプルAタイトルを3本並行して開発を進めている事を明らかにしました。
さらにトリプルAタイトルに取り組んでいる担当チームについて語り、一つはDoomチームが開発にあたっている事、これは今回は言及されなかったDoom4の事と思われます。さらに一つは素晴らしいトレイラーも公開されたばかりRAGEチーム、3つめのチームについては言及されず、さらに未発表の大きなタイトルを手掛けている事が明らかになりました。。
その後、Carmack氏はQuake Liveについて言及、同タイトルの成功までにはまだ1年ほどの時間を見ており、Quake Liveにも専任のチームを充てているとの事。
後編ではいよいよRAGEに関する話題や、各プラットフォームに関する話題に突入します。
本日公式にスタジオ閉鎖を告げたGRINのニュースをお伝えしましたが、5月の大規模なレイオフでGRINを去った25名のスタッフ達がスウェーデンのゴセンバーグに「Outbreak Studios」を新しく立ち上げました。
Outbreak Studiosを設立したのはGRINでTerminator Salvationのリードプログラマーを務めていたPeter Bjorklund氏、同氏はEA DICEのBattlefield: Bad CompanyやAvalanche StudioのJust Cause等にもクレジットされている方です。
同スタジオでは今後PSPやiPhoneなども含めたマルチプラットフォーム開発に力を入れていく事、そして既にトリプルAタイトルのオンライン部分の開発などを行っているそうです。
先日お伝えした映画版「Halo」をスピルバーグがプロデュース?という噂について、KotakuがMicrosoftに対して問い合わせた所、「映画版「Halo」について多くの方が熱狂している事は嬉しいが、現在『Halo 3:ODST』と『Halo:Reach』の開発に注力しており、映画は保留中です」と答えたそう。
2006年からずっと保留状態の映画版「Halo」、脚本を手掛けるStuart Beattie氏の発言などを鑑みると、なんらか動きがあるようではありますが……。いずれにしても世界中の期待を集める映画に違いはありません。スクリーンでのマスターチーフの活躍を楽しみに待っていたいと思います。
バイオニック・コマンドーやTerminator Salvationを手掛けたスウェーデンのデベロッパGRINが昨日12日付けで公式にスタジオの閉鎖を報告しました。やはり手掛けた大作の不振が資金繰りを悪化させたようです。
GRINは1997年にスウェーデンのストックホルムで立ち上げられ、未来を舞台にしたレースゲームBallistics(2001年)を最初のタイトルとしてリリース、その後ゴーストリコン アドバンスウォーファイターやバイオニック・コマンドー、Terminator Salvation等をリリースしました。
公式サイトではCEOのBo Andersson氏とディレクターのUlf Anderssonから最後のメッセージが以下の様に書かれています。メッセージは「ちょっと出かけますが……すぐ戻ってきます」(brb… /afk)と締められています。 (続きを読む…)
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