昨日は大量のゲームプレイ情報と共に素晴らしいイメージが登場した「Battlefield 3」ですが、今日も続々と新しい情報が登場しています。今回はその中からGame Informer誌の特集記事に掲載されたDICEのプロデューサーPatrick Bach氏による”Frostbite 2″エンジンに関するアピールをお届けします。
Patrick Bach氏は”Frostbite 2″エンジンによるアニメーションシステム、破壊表現、ライティング、ゲームのスケールやオーディオなど、全ての要素が新しい高みを実現していると述べ、もうゲーマーはXbox 720やPS4の登場を待つ必要は無いと発言、Battlefield 3が”現世代コンソールの為の次世代ゲームだ”と力強いアピールを見せています。
さらにBach氏は”Frostbite 2″がゲームを構築する為のベストな技術だと断言、モダンなエンジンとして無視出来ないCryEngine 3を例に挙げ、見る限り美しい空中楼閣の出来は印象深いが、非常に小さい物だとFrostbite 2による広域レベルでのゲーム構築をアピールしています。
なかなか強気な発言を見せるDICEですが、先日から登場しているFrostbite 2のデモ映像やイメージなどからは恐ろしくハイクオリティな印象が急速に拡がっています。しかしエンジンの概要を記したプレゼン資料などから見えてくる実像は、昨今のモダンな映像技術の集大成的な物で、Enlightenによるリアルタイム疑似GIをプレ演算やDirectComputeとSPUで動的オブジェクトに適用させた事は驚くべき事ながらも、むしろスケーラビリティの強化や徹底的な演算コストの合理化を実現する事こそがFrostbite 2の真価と感じられます。
この辺りの強化からは、DICEがBattlefield 3に登場する広域マップでの各プラットフォームのパフォーマンス確保に相当な自信があると受け取れ、今後のプレイ映像の登場などがますます楽しみだと言えそうです。
北米セールスの調査を行っているお馴染みNPDグループが2010年の携帯コンソールも含むプラットフォーム別ソフトウェアセールスのトップ10を発表、PS3とXbox 360の両プラットフォームでTreyarchの「Call of Duty: Black Ops」が1位を獲得した事が明らかになりました。他に特徴的な要素としてはXbox 360に専用タイトルが2タイトルしかランク入りしていない事や、PS3とPSPの両方でリリースされたGod of Warフランチャイズがいずれも好調である事が挙げられるでしょうか。
また、任天堂のファーストパーティタイトルの強さが叫ばれて久しい状況が続いていますが、今回のファーストタイトルは3本、一方PS3ではSCEタイトルが2つ、PSPでは4タイトルがSonyの内部スタジオによるタイトルとなっており、任天堂と同様にファーストパーティの力が発揮されつつある状況とも言えそうです。各プラットフォームの詳細については以下からご確認下さい。
Wedbush Morganのゲーム産業アナリストとしてお馴染みのマイケル・パクター氏、決して予想屋が本業ではないのですが、盛大に予想を外す事で知られ、いくつかのメディアでは予想では無く”予言”とも揶揄されネタ的な扱いを受けている事をご存じの方も多いかと思います。さらに、いくら予想を外しても憎まれない氏の独特の雰囲気も併せ、非常に不思議なポジションに収まっている人でもあります。
そんなパクター氏が来るTeam BondiとRockstar Gamesの新作「L.A. Noire」のセールスについて言及、高セールスを達成するだろうと評価を下しました。
かつて、パクター氏は昨年のゲーム業界を席捲した大成功タイトルRed Dead Redemptionのセールスについて、今の市場にウエスタンテーマのニーズなど無いと一笑に付し、セールスは不発に終わると予想したものの、結果はご存じの通り……。リリース後にはセールスに懐疑的な見解を示した事が間違いだったと認め「Rockstarの事を先見者と呼ぶべきだ」と改めていました。
今回語ったセールス予想では、L.A. Noireがホットケーキのように売れると表現、Team Bondiの開発能力が非常に高いと述べ、Rockstar Gamesのジャンルやオーディエンスを超えたクオリティを実現する能力を以て、L.A. Noireが少なくともRed Dead Redemptionの半分は売れると高く評価、レビューの評価が90%を超えればRed Dead Redemptionと同程度に売れるかもしれないとの見解を示しています。
もはや、犯人は男、或いは女……レベルにふんわり且つ、若干保険を掛けた空気感すら漂ってくるぼんやり予想を掲げたパクター氏は「Rockstarを過小評価しないで頂きたい」と発言、”そりゃあんただ!”と世界中からツッコミが飛んできそうな愉快な名言を残しました。
上記の通り、盛大に当たらない予想に加え、手の平を返した様に態度を変える(※ 柔軟で素直なのは良い事だと思います)パクター氏ですが、最近の外しっぷりをダイジェストでご紹介する事で、今後も多く登場するであろう氏のネタをより楽しめる様に補足したいと思います。
■ 予言:”Steamが下取りサービス開始”編
昨年10月にSteamが下取りサービスを始めると突然言い始めたパクター氏、その日の内にValveのお馴染みDoug Lombardi氏が回答「真実では無いし、パクター氏に会ったことも無い」と両断されました。
■ 予言:”「Black Ops」はModern Warfare 2を超えられず酷評される”編
昨年Modern Warfare 2の記録を大きく超え、歴史的なセールスの成功を収めた「Call of Duty: Black Ops」ですが、そのリリース前にパクター氏はTreyarchがCoDブランドのメインデベロッパでは無いと評価、過去タイトルのメタスコアがよろしくないとの理由でBlack OpsがModern Warfare 2を超える事は無く、酷評されるだろうと発言。結果はご存じの通りです。
■ うっかり:”発表前に「Twisted Metal」の存在を喋りジャッフェに怒られる”編
昨年のE3でサプライズ発表が控えていた「Twisted Metal」とそれを手掛けるお馴染みジャッフェについて、開発中である事を知っていたパクター氏はうっかりTwitterでジャッフェがTwisted Metal開発を進めている事を暴露、サプライズを台無しにしたくないジャッフェは「つくってねえよ!」と半ギレで対応。
しかし、”作ってない”発言のせいでE3の発表後にジャッフェは嘘つきよばわりされ、言い訳を各所でする羽目となりました。
■ 予言:”2010年ホリデーシーズンはWiiが圧勝し任天堂が復活”編
もう説明するのもバカバカしくなってきましたが、2010年ホリデーシーズンのセールスではWiiがXbox 360とPS3を打ち負かし、任天堂が復活すると大胆な予言を提示。北米での結果はDSが前年比成長で-23%、Wiiが-32%となりました。なお、NPDデータを基にこの結果を発表したのはパクター氏が務めるWedbush Morganです。
■ 予言:”ActivisionがCoDシリーズに加入サービスを導入する”編
もう随分前からパクター氏が”すぐに導入される”と言い続けているこの予言ですが、もちろんまだ実現はされていません。最近では少し予言の有効範囲を伸ばす為にBungie新作もこれに加え、時間稼ぎをしている様子。
かつてMobius Entertainmentとして多くのゲームボーイタイトルを手掛け、2004年にRockstar Gamesにより買収された「Rockstar Leeds」、イギリスのリーズに居を構える同スタジオはこれまでRockstarタイトルの携帯機移植を主に手掛け、GTAシリーズやManhunt 2のPSPなど多くのタイトルをリリースし、2009年には高い評価を得たスピンアウトタイトル”Grand Theft Auto: Chinatown Wars”をRockstar Northと共に作り上げた事でも知られています。
そんなRockstar LeedsがなんとPCタイトルのプロジェクトを進めている事がRockstarの公式求人サイトより明らかになりました。上記のイメージはLeedsが募集しているグラフィックプログラマのサマリーに記されている物で、かなり具体的な実績が求められている事が見受けられます。
これまでのほとんどをRockstarタイトルの移植に費やしてきたRockstar Leedsだけに、PC版となるとやはり”Red Dead Redemption”か来る”L.A. Noire”といった近年のRockstarタイトルの登場に期待が高まるところ。一体何が水面下で行われているのか、浮上するその時を楽しみに待ちたいと思います。
昨日、大ヒット中のカジュアルタイトル「Angry Birds」の開発を手掛けるRovioがAlan Wakeの開発で知られるRemedyの共同創設者Petri Jarvilehto氏を雇い入れたと発表しました。
RovioによるとPetri Jarvilehto氏はコンソール開発部門のVPに就任するとの事で、既にXBLAとPSNにてリリースされたコンソール版Angry Birdsを皮切りに、より広範囲なタイトル展開を進める模様です。
さらに海外情報サイトの3dsfocusがtwitterでRovioとやりとりする中で、Angry Birdsが今年後半WiiWareと3DS向けにリリースされる事が明らかになりました。
Angry Birdsの大ヒットと多方面のメディア展開も含め、もはや笑いが止まらないRovioですが、まだまだこの好調はしばらく続く事となりそうです。しかし明るいニュースが中々登場しないRemedy、頑張れRemedy!!
以前より打倒Call of Dutyシリーズをはっきりと掲げ、FPSシュータージャンルの玉座を再び取り戻す為にMedal of HonorやBattlefield: Bad Company 2をリリースしてきたElectronic Artsですが、残念ながらセールス的には及ばず、先日のQ3会計報告でも打倒Call of DutyシリーズがElectronic Artsの重要な長期的プランだとの発言も行われました。
そのQ3会計報告時に予告され、打倒CoDに王手を掛ける役割を担うとされた年末の新作が「Battlefield 3」だった訳ですが、先日Twitter上で行われたQ&Aセッションに応じたゲームプレイデザイナーのAlan Kertz氏が早速CoDシリーズに対するスタンスについて言及、「CoDになろうとする事でCoDを殺しはしない、より良いシューターになる事でCoDを殺す」と意欲的な発言を見せました。
また、このTwitterセッションにて小売店サイトなどから判明していた真偽不明のディテールの内容等を含む、以下の様な新情報が改めて明言されています。
- プレイヤーは伏せ動作が可能(※ 全プラットフォームと明言)
- Medal of HonorとBattlefield: Bad Company 2では同じ武器/FoVシステムを利用したが、BF3はアップグレードされたバージョンが利用される
- ビジュアルクオリティやビークルと並ぶ程に”破壊表現”はDICEにとって重要な要素
- ビークルのディテールと”破壊表現”は素晴らしいクオリティになっている
- コンソール版にはリミテッドエディションが登場する
- 登場する都市の1つはテヘラン
- Tracersが登場
- フレンドリーファイアはオプション
- グラップルフックとジップラインは登場しない
- ドルフィンダイブは無くなった(※ 前作で可能だった滑稽な移動方法:参考動画)
昨年11月11日にアメリカの巨大メディアグループViacomが傘下のRock Bandシリーズで知られる”Harmonix”の売却計画をアナウンスし、12月後半にはHarmonix-SBE Holdings LLCへと2億ドルとも予想される規模の売却が明らかになりました。
このHarmonixの売却について、Viacomはビデオゲームビジネスが同社が持ち合わせない専門知識とスケールが必要なビジネスだったとし、ゲームビジネスへの取り組み自体の見直しを示唆するコメントを明らかにしており、同じくViacom傘下のMTV Gamesやパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズなどで知られる映画プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー氏のゲームスタジオなどの動向に注目が集まっていました。
そんな中、遂にViacomがMTV Gamesを閉鎖した事がMCVのリポートから明らかになりました。MCVによると既に今週水曜からニューヨークのオフィスは閉鎖状態で、数人の財務スタッフが残務処理を進めているとのこと。
MTV Gamesは現在HarmonixとViacomの間で続いているボーナス支払いに関する裁判にも関係しており、まだしばらくは混乱した状況が続く模様です。
これまでHaloシリーズを産み育ててきたBungieが”Halo: Reach”を以て遂に新天地へと旅立ち、今後のシリーズタイトルはMicrosoftの社内スタジオである343 Industriesが引き継ぐ事となっています。
現在のところ343 Industriesからゲームタイトルに関する情報は発表されておらず、漏れ聞こえる採用情報などからその進捗を窺う以外のニュースが無く、続報が待たれる状態が続いています。
そんな中、343 Industriesの開発ディレクターを務めるFrank O’Connor氏がイギリス版Official Xbox Magazineのインタビューに登場し、343が現在発表できる内容を何も持ち合わせていないと発言、昨今様々な形で囁かれる噂を否定しました。
O’Connor氏は2011年に多くのHaloをベースにしたフィクションがHalo世界に登場するが、新しいHaloタイトルは登場しないと語り、Halo: ODSTやHalo: Warsといったサイドストーリーや代替プロジェクトも存在しないと断言しました。そして氏は343が新しい方向にHaloシリーズを導くだろうとシリーズの今後を示唆しています。
また、今年で10周年を迎えるHaloフランチャイズの動向についてO’Connor氏は、先日リリースされたばかりで”ダーウィンの使者”や”火星転移”等の作品で知られるネビュラ賞作家グレッグ・ベアが手掛けた事で知られるノベライズ3部作の第1弾「Halo: Cryptum」のリリースだけでなく、スター・ウォーズシリーズのノベライズ「スター・ウォーズ 共和国の戦士」シリーズを手掛けるカレン・トラヴィス女史による小説作品も登場予定にある事が明らかにされています。なお、このトラヴィス女史による作品ではHalo史の中でほとんど触れられていない2552年の出来事以降が描かれるとのこと。
343が描く新しい方向のHaloとは一体どういう物なのか、2552年以降の歴史が描かれるのだとすれば、小説に今後の方向性を示唆する様な何らかが描かれる可能性もあり、Halo史の黎明期が描かれるグレッグ・ベアの小説と併せて内容が気になるところです。
昨日「Bulletstorm」プロモーションの一環として、FPSの”あるある”をバカバカしく愉快に描いたEpicとPeople Can Flyの無料ゲーム「Duty Calls」がなんと初日で66万ダウンロードを超えた事がBulletstormの公式Twitterから明らかになりました。
この勢いに気をよくしたEpicとPeople Can Flyは行こうぜ!ミリオン!とやる気まんまんで、さらに”Duty Calls”の映像化も示唆、主人公と敵ボスのアクターは誰がいいかな?と意見を求めています。もはや止める人材が存在するわけが無いEpicとPeople Can Fly、是非どこまで突き抜けられるか限界にチャレンジして欲しいところです。
当サイトで2009年の12月から何度かお知らせしてきた「Fallout」のIPを巡るBethesdaとInterplayの争いですが、2009年12月にはInterplayによるProject V13(現在の”Fallout Online”)の開発継続が認められると共に、シリーズ旧作の販売も可能となりました。しかしこの後InterplayがBethesdaに対し反訴、現在はMMO化の権利を巡る裁判へと進展しています。
さらに昨年10月にはInterplayのボスEric Caen氏がインタビューでBethesdaとのIP売却に関するいきさつを語り、MMO化の権利も含めた全IPを約40億円で売却しようと試みたものの、BethesdaがMMO化権利は要らないと主張、最終的にBethesdaはMMO化以外の権利を575万ドルで購入したと語っていました。
前述の流れによりInterplayの「Fallout Online」開発がスムース進められる状況になったと思われましたが、昨年12月にBethesdaが新しい訴えを起こし、FalloutブランドのMMOタイトル開発においてInterplayが使用出来るのは”Fallout”という名称だけだと述べ、他のライセンスに関する締結がされていない以上、ゲーム内に登場するFalloutの世界観や特有のキャラクター名などの使用については認められないと主張しました。
この訴えに対し、Interplayは今年1月7日にBethesdaの要求が不合理であるとの見解を裁判所に提出。Bethesdaはこの不合理との見解に対し、契約条項には「FALLOUTbranded MMOG」とあるだけで、Falloutと呼ぶライセンスを与えただけだと前述と同様の内容で反論、海外メディアからはInterplayが2010年の6月以降、既にヌカコーラなどを描いた公式のコンセプトイメージを公開しており、何故今になってと疑問の声も上がっています。
さらにこの状況の中、InterplayのEric Caen社長がEurogamerのインタビューに応え、Bethesdaとの争いに対し「必要とあれば何年でも争う準備は出来ている」と発言、InterplayのFallout Online開発をBethesdaが遮る場合にはIP販売を終了させると語っています。
さらにCaen社長はBethesdaとのIP売却にあたって、Bethesdaが開発出来るFalloutタイトルは3作だったと語り、Fallout 3とNew Vegasを完成させた今、Bethesdaに許されるFalloutタイトルはあと1作だと主張、Fallout Onlineの開発を終えた頃にIPが再びInterplayに戻り、来る「Fallout 6」やその続編はInterplayが開発を進めると明言しています。
(※ ここでInterplayはFallout 3、Fallout: New Vegasを4と解釈、最後の1作を5として、”Fallout 6″と発言しています)
もう泥沼化の道しか見えない酷い状況ですが、Caen社長は今後の法廷闘争を見据え、これに必要な資金の為に株主たちからのバックアップを得ていると強調、裁判に勝つべきはInterplayだと発言しています。
さらに、先月末にはBethesdaのVPを務めるPete Hines氏がVG247に対し、”Fallout”のMMO化権利を所持するのはInterplayではなくBethesdaだと主張。これまでInterplay側が主張してきた「BethesdaがFallout MMO権利の購入を拒否した」件は真実ではないと発言、「BethesdaはMMO化の権利を所有している」と語りました。
さらにHines氏は「BethesdaはFalloutに関する全ての権利を所有し、ライセンスはBethesdaの物だ」と、これまでのInterplayの主張を完全に翻す見解を示しました。
このHines氏の主張に対してInterplayのEric Caen社長は「これに同意する事は出来ない」とVG247にメールで応答、IP売却の際にInterplayがMMOを開発可能である事は明らかで、その後Interplayが一方的に開発の終結要請を受けたと主張しています。
全く好転する要素が見えないこのFalloutの権利問題ですが、2月1日にBethesdaが裁判所に提出した資料からBethesdaの訴訟チームの再編が判明、これで2回目のチーム再編が行われた事が明らかになりました。なお、新チームはニューヨークの”Fried, Frank, Harris, Shriver & Jacobson“が担当する事が記載されています。
と、ここで現在に至るわけですが、InterplayのFallout Onlineは既に今年リリースの予定でベータテストの準備も進められていると報じられています。完全に正反対と言って過言では無い両者の応酬が続く中、Falloutは一体どうなってしまうのか。旧シリーズの開発者達は既に四散し、海外メディアではNew Vegasが本家(或いは分家)による開発だとも注目を集めた経緯もあり、その正当性の収まる場所も含め、今後の動向に改めて注目する必要がありそうです。
昨日は建築物を始めとするロケーションのデザインに関するTeam Bondiの取り組みをお知らせした「L.A. Noire」ですが、本日は前回に引き続きプロダクションデザイナーSimon Wood氏の解説による、ゲーム内のロサンゼルスに住まう何百ものユニークなキャラクター達が身にまとう衣装とワードローブのデザインについてご紹介します。
まずL.A. Noireの開発初期の段階にTeam Bondiは映画や多くのTVシリーズでコスチュームデザイナーを務めたプロフェッショナルWendy Cork女史(※ フォルモグラフィーについてはIMDBを参照)を採用、ゲームに登場する主要な衣装のデザインに加え、Wood氏率いるデザインチームが後に使用する為の補足的なリファレンスマテリアルの作成に取り組みました。
写真左:デザイン開発はヴィンテージスタイルのスケッチと、生地の見本作成からスタート
写真中央:オリジナルの衣装撮影の為に最新の注意を払い当時のスタイルに合わせたErika Heynatz(※ ゲームにはElsa Lichtmanとして登場)
写真右:先週公開された2つ目の公式トレーラーに見られたインゲームのElsa
Simon Wood氏はこのWendy Cork氏と協力した衣装作成について、「何百もの衣装合わせと作成は血のにじむ様なひどい作業だった」と振り返り、その常軌を逸した作業量によってゲーム世界に登場するキャラクター達がしっかりと違う衣装を着て登場するという、現実世界では当たり前の出来事をゲームの中で実現する事が出来たと明かしています。
さらに、Cork女史と彼女のチームにより作成された衣装は質感と生地のディテールを詳細にハイレゾモデルでシミュレートする為にTeam Bondiによりフルボディの3Dスキャンが行われています。
また、この主要な衣装の内の幾つかはピーター・ジャクソン監督が手掛けたリメイク映画「キング・コング」の衣装作成を手掛けたシドニーの衣装メーカーに外注、その他の多くはロサンゼルスで作成されました。
このロサンゼルスの衣装メーカーも超一流のメーカーで、これまでに映画「風と共に去りぬ」、「ゴッドファーザー」、ジェイムズ・エルロイの「L.A.コンフィデンシャル」、ロマン・ポランスキー監督の傑作ノワール「チャイナタウン」など、泣く子も黙る超名作を手掛けてきたメーカーである事が記されています。
Team Bondiはこれらのプロセスを経て出来上がった何百という衣装を全て3Dスキャンと写真撮影を行い、ゲームのロサンゼルスに登場するキャラクターモデル達へとマージ。Wood氏はバラエティ豊かなL.A. Noireの住人達のユニーク性を確認する方法を次の様に語っています。
もしあなたが全ての人達を目にしたいと思うならば、まずはパトロンやバーテン、ウエートレスが居るバーに行くと良い。
そしたら次はゲームに140以上存在するロケーションの全てを訪れる。最後にロサンゼルスの街を歩く全ての歩行者達だ。
本作においてコスチュームの必要性は非常に高い。そしてキャラクターチームは本当に彼らに合う素晴らしくバリエーション豊かな衣装の数々を実際に作り上げました。
そして、ゲームの中で出会う全てのキャラクター達が、Team Bondiにより3D化されたヴィンテージスタイルのオリジナルなコンセプトスケッチとリファレンスの生地から忠実に作成された衣装をまとい、彼らのキャラクター性と時代に忠実で本物のスタイルを身につけているとアピールしています。
前回に引き続いて、そこまでやるか……と言わざるを得ない狂気じみた情熱を感じるL.A. Noireの開発、続報が登場しなかった数年間に及ぶTeam Bondiの長い沈黙の裏ではこんな事が進められていたのかと驚く反面、これがRockstar Gamesクオリティの正体かとも感じさせる非常に興味深い内容でした。という事で次回は明日、こちらも興味深そうな小道具編!お楽しみに。
昨晩THQが第3四半期(2010年12月31日終了)の会計報告を行い、前年比8%減となる3億1460万ドルの売上高を記録し(※ 非GAAP)、1490万ドルの純損失を出す結果となった事が明らかになりました。
また、THQは3030万ドルの業績悪化に加え、”Company of Heroes Online”と”WWE Online”のキャンセルを明らかにし、2タイトルに絡む990万ドルを非GAAP利益から除外、THQのCEOを務めるBrian Farrell氏はアジア向けの基本無料タイトル開発がリストのトップではなくなったと述べ、韓国オフィスの閉鎖を明らかにしています。
今回の会計報告では正式発表が近いとされる”Saints Row 3″や、40KシリーズのMMOタイトル”Dark Millennium Online”、ギレルモ・デル・トロ監督とのタッグにより進められている”Insane”、そして板垣氏の最新作”Devil’s Third”などカタログタイトルの最新リリーススケジュールが明らかにされています。
また、今回の会計報告からHomefrontのリリースが北米/UK共に1週間延期される事が明らかになっています。理由は説明されていませんが、海外メディアでは”Pokemon Black & White”と”Dragon Age II”リリースとのバッティングを避けたのではないかと予想されています。
■ 2011会計年度Q4
- 「Homefront」(開発:Kaos Studios)※ 北米3月15日/UK3月18日に延期
- 「WWE All Stars」(開発:THQ San Diego)
- 「De Blob 2」(開発:Blue Tongue Entertainment)
■ 2012会計年度
- 「Saints Row 3」(開発:Volition)2011年秋
- 「Red Faction Armageddon」(開発:Volition)
- 「Warhammer 40,000 Space Marine」(開発:Relic)
- 「MX vs. ATV Alive」
■ 2013会計年度
- 「Darksiders 2」(開発:Vigil Games)
- 40KシリーズのMMOタイトル「Dark Millennium Online」(開発:Vigil Games)
- 「Devil’s Third」(開発:Valhalla Game Studios)
- 「Insane」(開発:Volition)
第3四半期のセールスにおいてはWii用の「uDraw tablet」がTHQの予想を遥かに超え、北米だけで120万ユニットの出荷を記録したとのことで、Brian Farrell氏はこれを並外れた需要だと高く評価しています。
さらにFarrell氏は対応タイトルも含めたuDrawの展開について、革新的で創造的なゲームプレイに焦点を合わせたこのIPはTHQに新たな成長の機会を提供したと述べ、今後KinectやPS Moveも視野に入れたファミリー及びカジュアル向けビジネスの強化を明言しています。
PC | PlayStation 4 | Xbox One | Wii U
PlayStation 3 | Xbox 360 | PS Vita | DS
Mobile | Movie | Rumor
Culture | lolol | Business | Other
RSS feed | About us | Contact us
かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
おこめ( Twitter ):メシが三度のメシより大好きなゲームあんまり知らないおこめ。洋ゲー勉強中。