昨年11月11日にアメリカの巨大メディアグループViacomが傘下のRock Bandシリーズで知られる”Harmonix”の売却計画をアナウンスし、12月後半にはHarmonix-SBE Holdings LLCへと2億ドルとも予想される規模の売却が明らかになりました。
このHarmonixの売却について、Viacomはビデオゲームビジネスが同社が持ち合わせない専門知識とスケールが必要なビジネスだったとし、ゲームビジネスへの取り組み自体の見直しを示唆するコメントを明らかにしており、同じくViacom傘下のMTV Gamesやパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズなどで知られる映画プロデューサーのジェリー・ブラッカイマー氏のゲームスタジオなどの動向に注目が集まっていました。
そんな中、遂にViacomがMTV Gamesを閉鎖した事がMCVのリポートから明らかになりました。MCVによると既に今週水曜からニューヨークのオフィスは閉鎖状態で、数人の財務スタッフが残務処理を進めているとのこと。
MTV Gamesは現在HarmonixとViacomの間で続いているボーナス支払いに関する裁判にも関係しており、まだしばらくは混乱した状況が続く模様です。
これまでHaloシリーズを産み育ててきたBungieが”Halo: Reach”を以て遂に新天地へと旅立ち、今後のシリーズタイトルはMicrosoftの社内スタジオである343 Industriesが引き継ぐ事となっています。
現在のところ343 Industriesからゲームタイトルに関する情報は発表されておらず、漏れ聞こえる採用情報などからその進捗を窺う以外のニュースが無く、続報が待たれる状態が続いています。
そんな中、343 Industriesの開発ディレクターを務めるFrank O’Connor氏がイギリス版Official Xbox Magazineのインタビューに登場し、343が現在発表できる内容を何も持ち合わせていないと発言、昨今様々な形で囁かれる噂を否定しました。
O’Connor氏は2011年に多くのHaloをベースにしたフィクションがHalo世界に登場するが、新しいHaloタイトルは登場しないと語り、Halo: ODSTやHalo: Warsといったサイドストーリーや代替プロジェクトも存在しないと断言しました。そして氏は343が新しい方向にHaloシリーズを導くだろうとシリーズの今後を示唆しています。
また、今年で10周年を迎えるHaloフランチャイズの動向についてO’Connor氏は、先日リリースされたばかりで”ダーウィンの使者”や”火星転移”等の作品で知られるネビュラ賞作家グレッグ・ベアが手掛けた事で知られるノベライズ3部作の第1弾「Halo: Cryptum」のリリースだけでなく、スター・ウォーズシリーズのノベライズ「スター・ウォーズ 共和国の戦士」シリーズを手掛けるカレン・トラヴィス女史による小説作品も登場予定にある事が明らかにされています。なお、このトラヴィス女史による作品ではHalo史の中でほとんど触れられていない2552年の出来事以降が描かれるとのこと。
343が描く新しい方向のHaloとは一体どういう物なのか、2552年以降の歴史が描かれるのだとすれば、小説に今後の方向性を示唆する様な何らかが描かれる可能性もあり、Halo史の黎明期が描かれるグレッグ・ベアの小説と併せて内容が気になるところです。
昨日「Bulletstorm」プロモーションの一環として、FPSの”あるある”をバカバカしく愉快に描いたEpicとPeople Can Flyの無料ゲーム「Duty Calls」がなんと初日で66万ダウンロードを超えた事がBulletstormの公式Twitterから明らかになりました。
この勢いに気をよくしたEpicとPeople Can Flyは行こうぜ!ミリオン!とやる気まんまんで、さらに”Duty Calls”の映像化も示唆、主人公と敵ボスのアクターは誰がいいかな?と意見を求めています。もはや止める人材が存在するわけが無いEpicとPeople Can Fly、是非どこまで突き抜けられるか限界にチャレンジして欲しいところです。
当サイトで2009年の12月から何度かお知らせしてきた「Fallout」のIPを巡るBethesdaとInterplayの争いですが、2009年12月にはInterplayによるProject V13(現在の”Fallout Online”)の開発継続が認められると共に、シリーズ旧作の販売も可能となりました。しかしこの後InterplayがBethesdaに対し反訴、現在はMMO化の権利を巡る裁判へと進展しています。
さらに昨年10月にはInterplayのボスEric Caen氏がインタビューでBethesdaとのIP売却に関するいきさつを語り、MMO化の権利も含めた全IPを約40億円で売却しようと試みたものの、BethesdaがMMO化権利は要らないと主張、最終的にBethesdaはMMO化以外の権利を575万ドルで購入したと語っていました。
前述の流れによりInterplayの「Fallout Online」開発がスムース進められる状況になったと思われましたが、昨年12月にBethesdaが新しい訴えを起こし、FalloutブランドのMMOタイトル開発においてInterplayが使用出来るのは”Fallout”という名称だけだと述べ、他のライセンスに関する締結がされていない以上、ゲーム内に登場するFalloutの世界観や特有のキャラクター名などの使用については認められないと主張しました。
この訴えに対し、Interplayは今年1月7日にBethesdaの要求が不合理であるとの見解を裁判所に提出。Bethesdaはこの不合理との見解に対し、契約条項には「FALLOUTbranded MMOG」とあるだけで、Falloutと呼ぶライセンスを与えただけだと前述と同様の内容で反論、海外メディアからはInterplayが2010年の6月以降、既にヌカコーラなどを描いた公式のコンセプトイメージを公開しており、何故今になってと疑問の声も上がっています。
さらにこの状況の中、InterplayのEric Caen社長がEurogamerのインタビューに応え、Bethesdaとの争いに対し「必要とあれば何年でも争う準備は出来ている」と発言、InterplayのFallout Online開発をBethesdaが遮る場合にはIP販売を終了させると語っています。
さらにCaen社長はBethesdaとのIP売却にあたって、Bethesdaが開発出来るFalloutタイトルは3作だったと語り、Fallout 3とNew Vegasを完成させた今、Bethesdaに許されるFalloutタイトルはあと1作だと主張、Fallout Onlineの開発を終えた頃にIPが再びInterplayに戻り、来る「Fallout 6」やその続編はInterplayが開発を進めると明言しています。
(※ ここでInterplayはFallout 3、Fallout: New Vegasを4と解釈、最後の1作を5として、”Fallout 6″と発言しています)
もう泥沼化の道しか見えない酷い状況ですが、Caen社長は今後の法廷闘争を見据え、これに必要な資金の為に株主たちからのバックアップを得ていると強調、裁判に勝つべきはInterplayだと発言しています。
さらに、先月末にはBethesdaのVPを務めるPete Hines氏がVG247に対し、”Fallout”のMMO化権利を所持するのはInterplayではなくBethesdaだと主張。これまでInterplay側が主張してきた「BethesdaがFallout MMO権利の購入を拒否した」件は真実ではないと発言、「BethesdaはMMO化の権利を所有している」と語りました。
さらにHines氏は「BethesdaはFalloutに関する全ての権利を所有し、ライセンスはBethesdaの物だ」と、これまでのInterplayの主張を完全に翻す見解を示しました。
このHines氏の主張に対してInterplayのEric Caen社長は「これに同意する事は出来ない」とVG247にメールで応答、IP売却の際にInterplayがMMOを開発可能である事は明らかで、その後Interplayが一方的に開発の終結要請を受けたと主張しています。
全く好転する要素が見えないこのFalloutの権利問題ですが、2月1日にBethesdaが裁判所に提出した資料からBethesdaの訴訟チームの再編が判明、これで2回目のチーム再編が行われた事が明らかになりました。なお、新チームはニューヨークの”Fried, Frank, Harris, Shriver & Jacobson“が担当する事が記載されています。
と、ここで現在に至るわけですが、InterplayのFallout Onlineは既に今年リリースの予定でベータテストの準備も進められていると報じられています。完全に正反対と言って過言では無い両者の応酬が続く中、Falloutは一体どうなってしまうのか。旧シリーズの開発者達は既に四散し、海外メディアではNew Vegasが本家(或いは分家)による開発だとも注目を集めた経緯もあり、その正当性の収まる場所も含め、今後の動向に改めて注目する必要がありそうです。
昨日は建築物を始めとするロケーションのデザインに関するTeam Bondiの取り組みをお知らせした「L.A. Noire」ですが、本日は前回に引き続きプロダクションデザイナーSimon Wood氏の解説による、ゲーム内のロサンゼルスに住まう何百ものユニークなキャラクター達が身にまとう衣装とワードローブのデザインについてご紹介します。
まずL.A. Noireの開発初期の段階にTeam Bondiは映画や多くのTVシリーズでコスチュームデザイナーを務めたプロフェッショナルWendy Cork女史(※ フォルモグラフィーについてはIMDBを参照)を採用、ゲームに登場する主要な衣装のデザインに加え、Wood氏率いるデザインチームが後に使用する為の補足的なリファレンスマテリアルの作成に取り組みました。
写真左:デザイン開発はヴィンテージスタイルのスケッチと、生地の見本作成からスタート
写真中央:オリジナルの衣装撮影の為に最新の注意を払い当時のスタイルに合わせたErika Heynatz(※ ゲームにはElsa Lichtmanとして登場)
写真右:先週公開された2つ目の公式トレーラーに見られたインゲームのElsa
Simon Wood氏はこのWendy Cork氏と協力した衣装作成について、「何百もの衣装合わせと作成は血のにじむ様なひどい作業だった」と振り返り、その常軌を逸した作業量によってゲーム世界に登場するキャラクター達がしっかりと違う衣装を着て登場するという、現実世界では当たり前の出来事をゲームの中で実現する事が出来たと明かしています。
さらに、Cork女史と彼女のチームにより作成された衣装は質感と生地のディテールを詳細にハイレゾモデルでシミュレートする為にTeam Bondiによりフルボディの3Dスキャンが行われています。
また、この主要な衣装の内の幾つかはピーター・ジャクソン監督が手掛けたリメイク映画「キング・コング」の衣装作成を手掛けたシドニーの衣装メーカーに外注、その他の多くはロサンゼルスで作成されました。
このロサンゼルスの衣装メーカーも超一流のメーカーで、これまでに映画「風と共に去りぬ」、「ゴッドファーザー」、ジェイムズ・エルロイの「L.A.コンフィデンシャル」、ロマン・ポランスキー監督の傑作ノワール「チャイナタウン」など、泣く子も黙る超名作を手掛けてきたメーカーである事が記されています。
Team Bondiはこれらのプロセスを経て出来上がった何百という衣装を全て3Dスキャンと写真撮影を行い、ゲームのロサンゼルスに登場するキャラクターモデル達へとマージ。Wood氏はバラエティ豊かなL.A. Noireの住人達のユニーク性を確認する方法を次の様に語っています。
もしあなたが全ての人達を目にしたいと思うならば、まずはパトロンやバーテン、ウエートレスが居るバーに行くと良い。
そしたら次はゲームに140以上存在するロケーションの全てを訪れる。最後にロサンゼルスの街を歩く全ての歩行者達だ。
本作においてコスチュームの必要性は非常に高い。そしてキャラクターチームは本当に彼らに合う素晴らしくバリエーション豊かな衣装の数々を実際に作り上げました。
そして、ゲームの中で出会う全てのキャラクター達が、Team Bondiにより3D化されたヴィンテージスタイルのオリジナルなコンセプトスケッチとリファレンスの生地から忠実に作成された衣装をまとい、彼らのキャラクター性と時代に忠実で本物のスタイルを身につけているとアピールしています。
前回に引き続いて、そこまでやるか……と言わざるを得ない狂気じみた情熱を感じるL.A. Noireの開発、続報が登場しなかった数年間に及ぶTeam Bondiの長い沈黙の裏ではこんな事が進められていたのかと驚く反面、これがRockstar Gamesクオリティの正体かとも感じさせる非常に興味深い内容でした。という事で次回は明日、こちらも興味深そうな小道具編!お楽しみに。
昨晩THQが第3四半期(2010年12月31日終了)の会計報告を行い、前年比8%減となる3億1460万ドルの売上高を記録し(※ 非GAAP)、1490万ドルの純損失を出す結果となった事が明らかになりました。
また、THQは3030万ドルの業績悪化に加え、”Company of Heroes Online”と”WWE Online”のキャンセルを明らかにし、2タイトルに絡む990万ドルを非GAAP利益から除外、THQのCEOを務めるBrian Farrell氏はアジア向けの基本無料タイトル開発がリストのトップではなくなったと述べ、韓国オフィスの閉鎖を明らかにしています。
今回の会計報告では正式発表が近いとされる”Saints Row 3″や、40KシリーズのMMOタイトル”Dark Millennium Online”、ギレルモ・デル・トロ監督とのタッグにより進められている”Insane”、そして板垣氏の最新作”Devil’s Third”などカタログタイトルの最新リリーススケジュールが明らかにされています。
また、今回の会計報告からHomefrontのリリースが北米/UK共に1週間延期される事が明らかになっています。理由は説明されていませんが、海外メディアでは”Pokemon Black & White”と”Dragon Age II”リリースとのバッティングを避けたのではないかと予想されています。
■ 2011会計年度Q4
- 「Homefront」(開発:Kaos Studios)※ 北米3月15日/UK3月18日に延期
- 「WWE All Stars」(開発:THQ San Diego)
- 「De Blob 2」(開発:Blue Tongue Entertainment)
■ 2012会計年度
- 「Saints Row 3」(開発:Volition)2011年秋
- 「Red Faction Armageddon」(開発:Volition)
- 「Warhammer 40,000 Space Marine」(開発:Relic)
- 「MX vs. ATV Alive」
■ 2013会計年度
- 「Darksiders 2」(開発:Vigil Games)
- 40KシリーズのMMOタイトル「Dark Millennium Online」(開発:Vigil Games)
- 「Devil’s Third」(開発:Valhalla Game Studios)
- 「Insane」(開発:Volition)
第3四半期のセールスにおいてはWii用の「uDraw tablet」がTHQの予想を遥かに超え、北米だけで120万ユニットの出荷を記録したとのことで、Brian Farrell氏はこれを並外れた需要だと高く評価しています。
さらにFarrell氏は対応タイトルも含めたuDrawの展開について、革新的で創造的なゲームプレイに焦点を合わせたこのIPはTHQに新たな成長の機会を提供したと述べ、今後KinectやPS Moveも視野に入れたファミリー及びカジュアル向けビジネスの強化を明言しています。
先ほどデジタル販売の大きな成長が明らかになったElectronic ArtsのQ3会計報告のニュースをお届けしましたが、この業績発表時に行われた投資者からの質疑応答の中で、EAのCEOを務めるJohn Riccitiello氏が2011年が終わる前に”非常にエキサイティング”なFPSタイトルをリリースすると発言した事が明らかになりました。
Riccitiello氏はEAが毎年強力なFPSタイトルをエントリーする意向を持っていると説明、これがFPSジャンルのリーダーシップを再び取り戻す長期的な目標を実現するためだと強調しました。昨年をBattlefield: Bad Company 2とMedal of Honorで終え、今年のCrysisとBulletstormで更なるゴールへのコマを進めた上で、前述の刺激的な未発表タイトルのリリースを迎えるとアピールしています。
この未発表タイトルは正式アナウンスも近いとされるBattlefield 3か、それともMedal of Honor新作が用意されているのか、いずれ続報を楽しみに待ちたいと思います。
昨日Electronic Artsが2011年第3四半期(10月1日~12月31日)の会計報告を発表、以前から強化を打ち出していたデジタル販売での売上げが大きく成長を見せ、カタログタイトルであるMedal of HonorとNeed for Speed: Hot Pursuitもそれぞれ500万セールスを達成、FIFA 11も前作から16%増の1150万セールスに達するなど、好調なセールスを実現したものの、収益は3億2200万ドルの純損失を計上しています。
Q3の会計発表に併せて、巨額の開発費が噂の的となっているBioWareとルーカスフィルムが提携するスターウォーズテーマのMMOタイトル「Star Wars: The Old Republic」の進捗についても言及、すでに今会計年度(3月31日終了)中にリリースされない事が明言されており、先日には9月リリースの噂も登場していましたが、詳細なスケジュールは明かされず、依然として2011年内の登場とされています。
また、先日リリースされたばかりの「Dead Space 2」は非常に好調なセールスを見せている模様で、Electronic ArtsのCOOを務めるJohn Schappert氏が会計報告にあたって、Dead Space 2がすでに200万セールスに到達しそうな勢いを見せており、前作の倍以上のペースで販売数を伸ばしているとの事。
今四半期のデジタル販売は昨年のQ3における1億5200万ドルから一気に2億1100万ドル規模にまで成長、Electronic Artsの財務責任者Eric Brown氏は75%以上の成長を実現するソリッドな非GAAP利益を得たと述べ、iOSやMicrosoft Windows Phone 7市場でもナンバー1パブリッシャーだとEAによるデジタル市場の支配をアピールしています。
また、Q3の会計資料(※ 下に掲載)からはデジタル販売とHDコンソール市場の伸びに比べ、スタンダード解像度のパッケージの大幅なマイナス成長が表面化。カテゴライズやプラットフォームから見てモバイルの伸びが鈍化している事、DLCコンテンツの大幅な成長などが見受けられます。以下、主な資料にキャプションを追加していますので、そちらからご確認下さい。
PC版が3日間だけ延期されたものの、コンソール版と共に北米リリースをやっと実現した「Two Worlds II」、SouthPeakとTopWareの間に発生したトラブルは前代未聞のアクロバティックなとんでも展開を繰り広げており、とても一言で説明できる物では無いので、興味のある方は過去記事一覧をチェックしてみて下さい。
という事で、昨年12月にはTopWareがSouthPeakからイギリスでの販売権を獲得し、1月25日のリリースが報じられましたが、年明けに理由不明のまま2月4日のUKリリース延期が発表されていました。
そんな中、本日さらにUKリリースの延期が発表、2月18日にリリースを迎える事が明らかになりました。なお、Ubisoft国内版が2月17日発売なので、遂にローカライズ版よりもリリースが遅れるという前代未聞の事態となっています。もちろん今回も延期の理由は明かされていません。新しい!
当初の2009年の冬リリース予定から早くも1年以上が過ぎ、他の地域では既にリリースから3ヶ月近く経つにも関わらず、繰り返される延期に一体何が起こっているのか気になる所ですが、とりあえずTopWareがんばって!
かつてジャッフェと共にGod of Warを生み出し、God of War IIではディレクターを務めたCory Barlog氏ですが、現在はAvalanche Studiosと共に未発表のマッドマックスタイトルの開発に携わっている事が知られています。また、このマッドマックスゲームは2012年公開予定のジョージ・ミラー監督、トム・ハーディ主演によるシリーズ最新作”Mad Max: Fury Road”の公開に併せて作成されているタイトルだと噂されており、正式なアナウンスが待たれる状況が続いています。
そんな中、Cory Barlog氏が新たにシドニーのゲームビジネスに働きかける小さなゲームスタジオの立ち上げをKMMと共に進めていると示唆、久しぶりの続報が届きました。なお、氏が口にしたKMMとは前述のジョージ・ミラー監督の映画制作会社であり、スタジオ立ち上げにあたって資金的な協力を得ていると予想されます。
まだマッドマックスタイトル自体のアナウンスがされていない事から、Avalancheとの関係やマッドマックスタイトルの舵取り、Barlog氏と新スタジオの動向など見えない部分が多い状況ですが、ジャッフェも強い敬意とエールを送るCory Barlog氏の活動本格化の兆しに喜ぶファンも多いのではないでしょうか。
2月8日から11日の開催が迫るゲーム開発者達の祭典D.I.C.E.サミットの基調講演に、殿堂入り(Hall of Fame)を果たした開発者達が登壇する事が本日発表されたプレスリリースから明らかになりました。
今回登壇が明らかになったのは過去四年間の殿堂入り開発者で、BlizzardのCEOを務めるMike Morhaime氏(※ 2008年HoF)、RTSジャンルの革新を成し遂げたBruce Shelley氏(※ 2009年)、マーブルマッドネスの開発で知られるMark Cerny氏(※ 2010年)、お馴染みBioWareのボスRay Muzyka氏とGreg Zeschuk氏の5人。
基調講演ではNYタイムズのゲームジャーナリストSeth Schiesel氏を司会に迎え、泣く子も黙るこの5人がディスカッションを行いインタラクティブなエンターテインメントの次のフロンティアを予見するとのことで、非常に興味深いキーノートとなる事は間違いありません。
以下、前述の5人について簡単な解説を記しておきます。
- Mike Morhaime氏:Blizzard Entertainment設立者の1人で現CEO、World of Warcraftの開発にも貢献し、DiabloとStarcraftの開発に直接関与した事でも知られ、10年間に渡ってBlizzardのグローバル化を実現した人物でもあります
- Bruce Shelley氏:Age of Empiresシリーズの成功に大きく貢献した人物で、1999年にはPC Gamerから”25人のゲームゴッド”の1人に選ばれ、2002年にはGameSpyが選ぶゲーム産業で最も影響力のある開発者の1人に選出、現在はZyngaのコンサルタントや、UbisoftのSettlers 8への関与でも知られています
- Mark Cerny氏:30年間に渡ってゲーム開発に携わるCerny Gamesの社長で、マーブルマッドネスを始め、Sonic the Hedgehog 2、Ratchet and ClankやUncharted: Drake’s Fortuneにまで取り組む人物
- Ray Muzyka氏とGreg Zeschuk氏:お馴染みBioWareの創設者である2人、海外ではドクターの名で知られ、プロデュースを手掛けたタイトルはBaldur’s Gateシリーズ、Neverwinter Nights、MDK2、Star Wars: Knights of the Old Republic、Jade Empire、Mass Effectシリーズ、Sonic Chronicles: The Dark Brotherhood、Dragon Age: Originsなどお馴染みのタイトルばかり
2008年にリリースされた”Haze”の失敗と経営破綻を経て、2009年2月Crytekにより買収されたFree Radicalですが、現在はCrytek UKスタジオとしてCrysis 2マルチプレイパートの開発を担当しており、教育方面での活躍なども報じられるなどCrytek本社と少し違ったスタンスで良好なパートナーシップを見せています。
昨年の11月にはノッティンガムで行われたイベントにてCrytek UKのボスKarl Hilton氏がかつてFree Radicalの看板タイトルだった「TimeSplitters」シリーズのIPが全てCrytekに譲渡された事と新プロジェクトを検討している旨を明かし、注目を集めていました。
それ以降の続報は途絶えていたこの新プロジェクトですが、昨晩ついにCrytekのボスCevat Yerli氏がTimeSplitters新作の可能性について言及、現在検討段階にある事を明らかにしました。Yerli氏はまだ何も具体的な決定は無く、それらに議論が及ぶのはCrysis 2が落ち着いた後だと発言しています。
Crytek UKが手掛けたCrysis 2のマルチプレイパートの出来をYerli氏は高く評価している様子で、「私はUKスタジオの友人達と手掛ける仕事を愛している」と発言。Crytek UKがクオリティの水準を容易にクリアし、80から85スコアのクオリティを実現した事と、Crytekの技術とIPを組み合わせる事で、Crysis 2が90点台のスコアに達すると強く信じていると自信を顕わにしています。
また、Yerli氏は現在のCrytek UKが70名を超える規模で、Crytekからのコミットメントにより素晴らしい成長を実現しているとも語っており、TimeSplitters復活がいよいよ絵空事では無くなってきた様子で続報が楽しみなところです。
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かたこり( Twitter ):洋ゲー大好きなおっさん。最新FPSから古典RPGまでそつなくこなします。
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